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2023 年度 実施状況報告書

民生委員の活動意欲向上および負担感緩衝に向けたネットワーク構築プログラムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K01857
研究機関大妻女子大学

研究代表者

飛田 和樹  大妻女子大学, 人間関係学部, 講師 (20898324)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード民生委員児童委員 / 活動意欲向上 / 負担感緩衝 / 相談相手とのネットワーク
研究実績の概要

本研究では、民生委員の活動状況やネットワークがどのように活動意欲や負担感に関連しているかを明らかにしたうえで、民生委員活動におけるネットワークの形成プロセスを明らかにする。それをもとに具体的な支援策を検討し、複数地域の民生委員や専門職を対象に実施する。本研究により、民生委員活動における意欲向上・負担感緩衝に効果的な民生委員のネットワークの様態と、その形成・拡充に向けたプログラムの効果を示すことを目的としている。
令和5年度には、本課題より先行していた量的研究から、民生委員のパーソナルネットワーク(特に相談相手)と活動意欲や負担感との関連を検証した。概ね、相談相手とのネットワークが充実していると活動意欲が高く負担感が低い傾向にあった。また、相談相手とのネットワークの量に限らず、相談相手の属性(行政や社協等の専門職、同じ立場の民生委員同士、家族・友人等の非専門職)にも、活動意欲や負担感との関連が確認された。
当初実施計画の通り、量的研究からサンプリングした民生委員を対象に、半構造化面接法によるインタビュー調査を行った。民生委員の委嘱経緯や、活動について他者に相談した場面などを聴き取り、民生委員が委嘱当初に有している相談相手とのネットワークやその後の変容過程を明らかにした(令和5年度実査)。
現在、民生委員活動におけるネットワーク拡充や意欲向上・負担緩衝に向けた具体的な支援策を検討中である。検討にあたっては、地域の関係者(民生委員活動の事務局である行政機関や現任民生委員)とともに協議を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査対象地域関係機関との調整を経て、インタビュー調査の対象者を当初計画(20名程度)より若干名減じた。令和6年度には、調査対象地域関係者との協議を経て、具体的なプログラムを実施する予定である。

今後の研究の推進方策

本研究では、研究終了後の当該地域における継続性や波及性を鑑み、研究者のみの裁量によるプログラムではなく、調査対象地域関係者との協議を経て具体的なプログラムを実施する予定である。対象地域におけるこれまでの取組状況や関係者の意図・認識と、本研究の目的・趣旨に齟齬が生じないように調整を進める。

次年度使用額が生じた理由

概算で前倒し支払い請求を行ったため、執行額との差額で次年度使用額が生じた。当初令和7年度に予定していた研究成果公表費用(媒体作成、印刷等)の一部を前倒ししたが、成果公表の方法をWeb、紙媒体の併用とすることで、より効果的な成果公表と効率的な経費執行となる。ほか、物品費や旅費として前倒し支払い請求時の申請内容に沿って執行する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 3件、 査読あり 3件)

  • [雑誌論文] 民生委員活動における意欲や負担感に関する文献レビュー:1970年から2023年までの日本の学術雑誌論文より2024

    • 著者名/発表者名
      飛田和樹
    • 雑誌名

      福祉社会開発研究

      巻: 19 ページ: 61-69

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 民生委員の相談相手の属性やネットワーク量による活動継続意欲の相違:ネームジェネレータを用いた質問紙調査より2024

    • 著者名/発表者名
      飛田和樹
    • 雑誌名

      中部社会福祉学研究

      巻: 15 ページ: 45-56

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 都市部における民生委員・児童委員の活動継続意欲や相談相手の現状2023

    • 著者名/発表者名
      飛田和樹
    • 雑誌名

      人間生活文化研究

      巻: 33 ページ: 214-223

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 民生委員が抱える役割ストレスに関する短縮版尺度の開発2023

    • 著者名/発表者名
      飛田和樹, 斉藤雅茂
    • 雑誌名

      厚生の指標

      巻: 70(7) ページ: 23-30

    • 査読あり

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公開日: 2024-12-25  

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