研究課題/領域番号 |
23K01879
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研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
山下 幸子 淑徳大学, 総合福祉学部, 教授 (60364890)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 障害者福祉 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、重度の身体障害と知的障害をあわせもつ重症心身障害者の地域生活支援を構成する各種資源の内容と、資源をつなぎ調整する方法を実証的に明らかにすることである。本研究の具体的な展開は次の①から③である。①文献研究による障害者の地域生活を構成する各種資源とその関係性に関する研究動向の明示、②質的調査による「重症心身障害者の地域生活はどのような資源から構成されるか」「生活資源調整にかかる支援をどのように行うか」についての明示、③支援の課題およびその解決方法の明示。 この研究目的達成のために、2023年度は文献研究を進めるとともに、特に②に関するインタビュー調査を実施した。インタビュー調査先は、複数の、在宅で暮らす重症心身障害者とその家族であり、入所施設ではなく地域での暮らしを目指している方々である。ただ、生活のセーフティネットとして入所施設が捉えられていることをふまえ、療養介護を実施する入所施設における重症心身障害者の支援について職員にインタビュー調査を行うことができたことは今年度の成果であると考える。本研究テーマに関係する2023年度の研究成果は以下のとおりである。 (論文)山下幸子(2024)「重症心身障害を有する人が地域で暮すための課題について―重症心身障害者の親の語りから―」『淑徳大学研究紀要(総合福祉学部・コミュニティ政策学部)』(58),113-132. (学会発表)山下幸子(2023)「重症心身障害を有する人への地域生活支援での医療をめぐる課題 ― 生活支援を担うヘルパーの不安から考える ―」日本社会福祉学会第71回秋季大会.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画をたてたとおり、おおむね順調にインタビュー調査を進めることができているため、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に引き続き、2024年度も継続して文献研究とインタビュー調査・参与観察を進めていく。2024年秋には、重症心身障害者支援を行う人々との公開研究会を企画しており、そこでこれまでの調査研究成果の中間発表を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画していた2023年度使用額から30,703円が余った。この額を2024年度分請求の助成金と足して、調査・研究を実施していく。
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