研究課題/領域番号 |
23K01938
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
桐野 匡史 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (40453203)
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研究分担者 |
松本 啓子 香川大学, 医学部, 教授 (70249556)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 社会福祉学 / ケアラー / 介護離職 / 仕事と生活の調和 / 社会的支援 |
研究実績の概要 |
本研究は、ケアラー(家族介護者)の仕事と生活の調和や統合を図るための実証的知見を得ることをねらいに、ケアラー(家族介護者)の仕事と生活に関する基本的特徴、仕事と生活の調和・統合に関する要因等について明らかにすることを目的としている。 令和5年度(2023年度)は、収集した文献等をもとに先行研究の知見の整理を行った。これに先立ち、これまでケアラー(家族介護者)を対象とした仕事や生活に関する研究の多くは、主として、「生活」の側面がケア(介護)役割に焦点化されがちであったことから、広く私生活や社会生活なども含めて先行研究を概観するものとした。 先行研究の全体的な傾向は、介護離職の実態やその要因等に関する報告、ケアラー(家族介護者)の生活時間や社会活動、体験や課題等に関する報告、ケアラー(家族介護者)の仕事と生活の両立に関する課題やケアラー(家族介護者)支援のための制度・施策の現状や課題に関する報告など、さまざまであった。また、このほかにもビジネスケアラー(仕事を主とする有業者)やシングルケアラー(シングル介護)の仕事と生活の調和等に関する報告も行われており、これらの知見を整理すると、これまで以上に複雑かつ多様化するケアラー(家族介護者)の生活実態を踏まえた調査の必要性が明らかとなった。 なお、これらの知見は、次年度に予定している質的調査(聞き取り調査)に活かしていくとともに、今後も本研究課題を継続していくうえで有益なものであったと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね当初の計画通り、既存研究の概観とレビュー等を行った。現在、次年度以降に予定している質的調査(聞き取り調査)に向けた準備をしているところである。
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今後の研究の推進方策 |
概ね、当初の計画通りに、研究を遂行する予定である。ただし、新たな課題や予期せぬ事態が発生した場合には、研究分担者と協議し、適切な対応を図る。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度以降も可能な限り最新の研究資料を収集していく必要があると判断し、必要経費の節減に努めたためである。なお、次年度の研究計画では、研究計画の円滑な実施のために必要な研究資料や調査の実施に係る費用等に充当していく予定である。
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