研究課題/領域番号 |
23K02164
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
田中 眞希 高知県立大学, 社会福祉学部, 講師 (60368850)
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研究分担者 |
小木曽 真司 聖カタリナ大学, 人間健康福祉学部, 講師 (10737901)
片岡 妙子 高知県立大学, 社会福祉学部, 助教 (50783007)
三好 弥生 愛知東邦大学, 人間健康学部, 教授 (60388072)
上杉 麻理 高知県立大学, 社会福祉学部, 助教 (20982044)
宮上 多加子 高知県立大学, 社会福祉学部, 教授 (90259656)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 演じる行為 / 介護職員 / 経験学習 / 施設 / 研修プログラム / 相互作用 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、高齢者施設介護職員の「演じる行為」の様相を明らかにし、障害者施設との比較を通して、施設職員の実践する利用者の特性に応じた「演じる行為」の特徴を明らかにする。さらに、これらの施設職員の「演じる行為」を経験学習という視点でとらえ、かつ研修等で活用するための研修プログラムを開発することである。 これらの目的を達成するために、研究初年度である令和5年度は調査の準備と利用者への調査を予定していた。4年間の研究計画を改めて作成し、研究者間で共通認識を得たあと、調査の準備に取り掛かり、調査を実施した。 本研究の特徴は、介護現場における対応の工夫として実践されている「演じる行為」に着目しているため、高齢者施設での調査が欠かせない。調査実施前に、高知県立大学研究倫理委員会に申請し承諾を得た。 本研究の調査では、閉鎖的環境である高齢者施設において、利用者・介護職員を中心に、他職種へのインタビュー調査及び参与観察を実施し、データの多様性を確保することにしている。今年度の調査は、施設利用者へのインタビューとしているため、調査を行う研究者間で研究打ち合わせを実施した。また、調査途中でも情報を共有し、可能な限り必要なデータを得られるように工夫した。さらに、調査対象施設への研究依頼に関しては、研究の目的や内容を説明し、同意を得られた施設で調査を実施した。しかし、感染症対策が必要な状況になるなど、計画通りに進めることが困難な状況が生じたため、今年度は予定より少ない3名の対象者にインタビュー調査を実施するにとどまった。 今後も継続的に調査を進めるとともに、データ分析も実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は利用者を対象とした調査を実施する予定で進めていたが、実際インタビューした人数は予定より少なく、やや遅れている。一方で、調査対象施設から調査協力の内諾は得ているので、今後も調査は進められそうである。対象施設の状況に対応できるよう、業務等本研究以外のことも計画的かつ早めに進めていく必要がある。新型コロナウイルス感染症は5類になったが、調査対象としている高齢者施設では、今後も感染対策を講じる必要がある。この点は予測していたが、今後も継続して対策を講じる必要が生じることを意識して、調査・研究を計画・実施していく。
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今後の研究の推進方策 |
今後も継続して調査が実施できるようにするため、調査対象施設での感染症やそれに伴う対策の状況を把握し、柔軟に対応できるようすることを考えている。具体的には、施設担当者や研究分担者との連絡を密に行い、また、本研究以外の業務などを計画的に進めていくことも意識して取り組みたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度予定していた調査がやや遅れているため、調査に必要な旅費、また調査結果に基づいて行う予定であった打ち合わせに必要な旅費及び調査データのテープ起こしに必要な経費などが今年度中に使用できなかった。これらは次年度に繰り越して実施する予定であるため、予算も繰り越して使用する。
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