研究課題/領域番号 |
23K02287
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
金井 智恵子 和洋女子大学, 人文学部, 准教授 (00611089)
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研究分担者 |
太田 晴久 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (00439366)
土居 裕和 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (40437827)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 発達障害 / 女性 / 集団療法 |
研究実績の概要 |
本研究では、女性の発達障害に焦点を当てて検討を行う。まず、神経心理学的アプローチに基づき、ASDとADHDの性差を調査している。今年度は、被験者20名に対してWAIS-IVを実施したが、来年度にはサンプル数を増やし、より多くのデータを蓄積する予定である。傾向としては、ASDの方が、ADHDに比べて、処理速度の得点が低く、ワーキングメモリーの得点は高かった。ASDの協調運動とADHDのワーキングメモリーの弱さが関連している可能性がある。 次に、女性の発達障害を対象とした集団療法の計画を進めている。研究ミーティングを通じて、プログラムの構築や実験心理学・生理心理学的な測定のバッテリー、そして質問紙の検討を行う。計画が整った後は、倫理委員会への申請が通れば、昭和大学附属烏山病院において、10-14名のASD女性をリクルートし、集団療法を実施する予定である。女性の発達障害の集団療法の必要性は、次の通りである。①サポートの提供である。発達障害をもつ女性は、社会的な相互作用や人間関係の構築に課題を抱えることがある。集団療法では、他の参加者とのつながりを通じてサポートを受けることができる。②共感と理解の提供である。③スキルの向上である。プログラムの内容は、コミュニケーションスキルのトレーニング、感情理解とコントロールのトレーニング、ストレス管理技術の習得、自己肯定感の向上を中心に行う予定である。予測される治療効果は、参加者が集団療法を通じて上記のスキルや理解を獲得し、日常生活でより良い対人関係を築くことが期待できる。また、集団療法は参加者同士のつながりを深め、共感とサポートを受けることで心理的な安定感を得ることができるため、精神的な健康状態の改善にも寄与すると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定よりリクルートに時間が必要だったため。現在発達障害の性差に関する研究が実施されており、発達障害の女性を対象にした集団療法も実施する計画を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
被験者60名に対してWAIS-IVを実施する。その後、傾向を確認するために、解析を行う。解析後に、結果をまとめて、海外の論文に投稿する。 また女性の発達障害の集団療法を実施する予定である。わが国では定量化された女性の発達障害の集団療法はないため、実施することにより、治療効果につながる可能性がある。その結果をまとめて、海外の論文に投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画当初よりリクルートに時間を要したためである。 来年度は、発達障害の臨床研究に必要な研修会(発達障害の集団療法のプログラムに含まれる催眠療法やマインドフルネス、トラウマ処理などを含む研修会)の参加費、学会参加費、動画編集ソフト代、研究資料、PC周辺機器などの支出を計画している。
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