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2023 年度 実施状況報告書

健康行動の実現因子となる「技能」の体系化と保健授業モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K02335
研究機関筑波大学

研究代表者

野津 有司  筑波大学, 体育系, 名誉教授 (40113906)

研究分担者 岩田 英樹  金沢大学, 学校教育系, 教授 (60322111)
片岡 千恵  筑波大学, 体育系, 准教授 (30642524)
小出 真奈美  流通経済大学, 学部以外の部局, 教育学習支援センター所員 (20962210)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード保健科教育 / 技能
研究実績の概要

日本の子供たちをめぐる現代的な健康課題は,社会環境や生活状況が急激に変化する中で多様化・深刻化している。これからの子供たちが生涯にわたって健康を保持増進していくためには,これまで指摘されてきた知識や態度等に加えて,健康行動の「実現因子」(Green LW & Kreuter MW, 1991)となる「技能」を習得することが不可欠である。しかしながらこれまでの学習指導要領では,保健教育において「技能」の位置づけはなく,その習得が重視されてこなかった。そうした中で,平成29・30年改訂の学習指導要領において初めて保健教育に「技能」が位置付けられたが,その内容は心の健康と応急手当に留まっている。
本研究では,保健教育において育成を目指すべき「技能」の内容を体系的に構築し,その習得のための有効な授業モデルを開発することを目的としている。本研究の成果は,保健教育で子供たちが健康に関する「技能」を身に付けることを保証し,生涯を通して健康に生きていく力の育成に寄与するものである。
初年度の令和5年度には,保健教育で育成すべき「技能」の内容について,子供の発育発達段階の系統性と技能のタイプ(岩田英樹・野津有司,2022)に基づいて,体系的に構築した。具体的にはまず,保健の内容に関わる「動作スキル」の習得に関わる諸外国の現状を概観した。そして,日本の他教科における技能の捉え方・考え方の特徴を整理した。これらを踏まえて,教科としての保健の技能の内容について理論的に検討し,教科保健における技能の体系化案を提示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究で設定した2つの研究課題のうち,一つ目を予定通り遂行することができ,二つ目の研究課題に向けた示唆を得ることができたため。

今後の研究の推進方策

保健の「技能」を育成する効果的な授業モデルを構想し,介入評価研究によってその有効性を検証するために,まず,これまでに見出した成果に基づいて「応急手当」および「ストレス対処」に関する授業モデルを作成する。また,事前調査および事後調査において評価する項目を検討し,調査票を作成する。さらに,調査対象校を選定し,介入評価研究の準備を整える。

次年度使用額が生じた理由

国内旅費について,年次学会の開催地が近隣であったことから,予定よりも使用額が少なくなった。次年度に,成果発表のための国内旅費として使用する。

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公開日: 2024-12-25  

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