研究課題/領域番号 |
23K02432
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
濱田 秀行 群馬大学, 共同教育学部, 教授 (70627538)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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キーワード | 国語科 / 読むこと / 文学的な文章 / 音読 / 協働 |
研究実績の概要 |
2023年度は、文学的な文章を教材とする授業における音読活動の意味や機能を捉え直し,想像を働かせて文学を味わう読みを促す言語活動のあり方について明らかにするために,文献研究と実験調査を行った。 国語科における音読指導の展開を確認する中で、1990年代に実践的な広がりを見せた「音読」「朗読」「群読」の学習指導において「声」をどのように出すのかということへの着目があったこと、しかし、それが間の取り方やペースといった発声の形式的な側面にとどまり、虚構世界の出来事における空間や時間、登場人物の具体的な想像とは十分に関連付けて考えられていないことが捉えられた。先行実践の批判的な検討から、物語のことばが媒介する、対象を把握する感覚の起点としての「視点」を踏まえ、誰が、誰に当てて、どのように発声するのか、登場人物と語り手の意識の二重性を踏まえどのように発声するのかという課題を含んだ言語活動を設定することで、想像力の育成をはかるという実践的な見通しを得ることができた。また、大学の学部生を協力者とする実験において、物語のことば、特に人物の台詞をどのように音読するかという課題で協働的に議論をする過程で、物語の出来事の時間と空間、登場人物についてのイメージの精緻化が進むことを確認した。現在、異なる参加者、異なるテキストを使って追加の検証を進めている。 想像力を育成するための言語活動のモデルを協働して開発するアクションリサーチを行う実践者と連絡・相談に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究の計画どおり、文献研究と実験により想像力を働かせた文章理解とその表象としての音読の関係を整理することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度も、昨年度に引き続き、文献研究と実験により想像力を働かせた文章理解とその表象としての音読の関係を整理する。また、これまでにラポートを形成してきた小学校2校において授業観察を継続し事例の収集を行い、音読活動と想像力を働かせた読みの深まりとの関連について分析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度中に差し迫って購入しなければならない物品がなかった。
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