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2023 年度 実施状況報告書

再生性・頑健性・再現性を担保する高等教育研究とIRのスタンダードの確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K02499
研究機関千葉大学

研究代表者

岡田 聡志  千葉大学, 国際未来教育基幹, 准教授 (00581779)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードInstitutional Research / Higher Education / Education Research / オープンサイエンス / オープンデータ
研究実績の概要

本研究は、政策科学としての高等教育研究と実践領域としてのInstitutional Research(IR)のそれぞれが発信するエビデンスの検証体制の不在という問題に対して、特に知見の妥当化するプロセスに着目し、再生性・頑健性・再現性という3つの観点から現状と課題を分析することを通じて、そのスタンダードを検討することにより、信頼あるエビデンスの発信を支援するとともに、学際的研究・実践研究・公共組織研究への応用可能性を引き出すことを目的とするものである。
1年目は、高等教育研究とIRにおける再生性・頑健性・再現性に関する情報整理と国際比較という課題を中心に、文献および情報の収集・分析・検討を行った。文献については、先行研究としてMakel&Plucker(2014)を端緒に、そこから10年以上が経過した現状におけるアメリカ・イギリスを中心とした海外の高等教育研究領域のジャーナルにおける再生性・頑健性・再現性の取扱い方、学会等の基準、倫理綱領等の検討を実施した。
また、再生性・頑健性・再現性に関する法的・技術的・制度的検討という課題について、特に技術的観点から合成データの利用といった手段のプライバシー影響評価等を実施した。この点については技術的には有用的であるものの法的・制度的な部分で課題があることが明らかになったため、他分野の動向、特にデータ取得に係る情報利用・倫理審査・同意取得において同様の問題構造を内包していると考えられる医療系領域の対応も含めて、前者の課題と関連付けながら、今後分析を実施することを予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、当初の計画通り、高等教育研究とIRにおける再生性・頑健性・再現性に関する情報整理と国際比較とともに、再生性・頑健性・再現性に関する法的・技術的・制度的検討を実施することができた。研究を進めるなかで、他分野における類似事例への対応についても整理・検討する必要がある等の派生的課題も表出しつつあるが、研究全体としてはおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

次年度は、本年度の課題について引き続き最新動向のキャッチアップを行うとともに、論文だけでない学会大会における口頭発表等についても対象としながら、情報の整理と検討を行う。加えて、国内及び海外の研究者等の問題意識やニーズ、構造的・心理的な問題点について、これまでの知見をもとにインタビューガイド等を作成・設計し、インタビュー調査等を実施することにより、既存のスタンダードやガイドライン等が実質化しづらい現状や課題について検討する。インタビュー等については各学会の大会や研究集会等の機会を利用することにより、効率的に実施することを予定している。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、研究実施計画に基づき、特に文献資料研究を中心に実施し、配分額の90.2%を執行したが、文献資料収集に伴う物品費が増加する一方で、旅費についてはその一部について宿泊を伴わず実施することが可能になったため、当初計画した予算からの差が生じた。
次年度以降、国内及び海外の現地調査を実施しており、特に海外調査については為替変動等の影響もあり、当初の積算額からの大幅な上昇が想定されているため、繰越分についてはこの枠組みでの使用を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大学職員のビッグ・ファイブ・パーソナリティ特性に関する基礎的研究2023

    • 著者名/発表者名
      岡田聡志、我妻鉄也、松本暢平、竹内比呂也
    • 学会等名
      大学教育学会第45回大会

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公開日: 2024-12-25  

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