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2023 年度 実施状況報告書

学生の多様性を考慮した通信制大学出身者の社会的背景とキャリア形成に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K02528
研究機関熊本大学

研究代表者

菅澤 貴之  熊本大学, 大学教育統括管理運営機構, 准教授 (30551999)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
キーワード通信教育課程 / 高等教育 / リカレント教育 / 社会人学生
研究実績の概要

本研究課題の目的は、独自に実施するインターネット調査(webアンケート調査)データの計量分析にもとづき、日本社会における通信制大学の社会的機能(役割)を明らかにすることにある。
2023年度は本研究課題の1年目として、①「文献をとおした研究動向の整理」および②「公的統計にもとづく高等教育機関通信教育課程の概況把握」に取り組んだ。はじめに、文献レビューは学術書・研究論文から行政資料まで可能な限り広範囲に狩猟し、研究状況の把握を目指した。文献レビューの成果として、国内における研究の中心は通信制高校であり、大学など高等教育機関の通信教育課程を対象とした研究は限定されることが確認された。
次に、高等教育機関通信教育課程の学生数や標準修業年限卒業率など構造的特徴を把握すべく、公的統計である学校基本調査データの整理を行った。その結果、大学通信教育課程の標準修業年限卒業率は2000年代に入ると40%台で推移していること、さらに、夜間部学生数との比較から社会人の学びの場は、1990年代後半以降、夜間部から通信教育課程へと移行している可能性が示唆された。
このほかに、東京大学社会科学研究所の藤原翔准教授と永吉希久子准教授が共同代表を務める2025年社会階層と社会移動調査研究会に加入した。2025年社会階層と社会移動調査研究会は、社会学(社会階層論)を中心に地理学、計算社会科学など100名ほどの研究者が参加する研究組織であり、研究会活動を通じて、インターネット調査の調査設計等について助言を得ることが可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

「研究実績の概要」欄に記載したとおり、2023年度は申請時の計画にそくして、おおむね順調に研究活動を遂行することができた。くわえて、2025年社会階層と社会移動調査研究会に参加することで、新たな研究者ネットワーク形成につながる場を得た。このような進捗状況にもとづき、本研究は「おおむね順調に進展している」と評価した。

今後の研究の推進方策

研究2年目となる2024年度は、本研究課題の基軸となるインターネット調査(webアンケート調査)を実施する。上半期は調査項目の選定や標本設計などを中心に研究活動を展開し、年度末までに実査の完了を目指す。あわせて、年間をとおして先行研究の整理を継続し、下半期には学会報告を予定している。

次年度使用額が生じた理由

1.次年度使用額が生じた理由
円安進行に伴う物価高の影響により、申請時の見積額よりインターネット調査の委託費が上昇する可能性が高まった。そこで、委託費を捻出するために、今年度は可能な限り支出の抑制に努めた結果、次年度への予算繰り越しが発生した。
2.使用計画
未使用の予算(繰越金)は、2024年度に実施予定であるインターネット調査の委託費にあてる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 「第2章 日本社会における高等教育機関夜間部の社会的意義」石田浩・石田賢示編『格差社会のセカンドチャンスを探して:東大社研パネル調査にみる人生挽回の可能性』2024

    • 著者名/発表者名
      菅澤貴之
    • 総ページ数
      20
    • 出版者
      勁草書房
    • ISBN
      978-4326603671

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公開日: 2024-12-25  

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