研究課題/領域番号 |
23K02606
|
研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
近藤 宏 筑波技術大学, 保健科学部, 准教授 (10464786)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
キーワード | 視覚障害 / あん摩マッサージ指圧 |
研究実績の概要 |
2023年度は、視覚障害を有するあん摩マッサージ指圧師10人を対象に1対1での半構造化面接法によるインタビュー調査を行なった。インタビューの録音データから逐語録を作成し、誤字の修正や略字等の語彙を統一するためにデータクリーニングを実施しデータ化した。逐語録データはKH Coder Version3を用いて計量テキスト分析の手法により分析を行った。あん摩マッサージ指圧業の経営への意識や考え方に関わる質問の回答では、「人とのつながりの重要性」に関する語りに特徴的な内容がみられた。また、経営に直接関わる質問の回答では、対象者が自分が決定した進路に向けて能動的に行動していることや、経営者として自らの考え方で経営方針を定めた上で舵取りを行い、どんな時も自分の意思で決定し、最後は自分で責任を取るという信念が表現された語りが多くみられた。本調査は、視覚障害を有するあん摩マッサージ指圧師のソーシャルスキルに関する概念や理論を構築するために必要な基礎資料となった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、目的を達成するための一つとして、治療院を開業している視覚障害を有するあん摩マッサージ指圧師にインタビューを行ない、視覚障害を有するあん摩マッサージ指圧師のソーシャルスキルに関する概念と理論を構築に必要な基礎資料を得ることができた。また2024年度に実施予定の研究に必要な対象者の募集に係る事前プロファイル等の作成に着手することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度の研究では、ヘルスキーパーの職種として事業所に勤務している視覚障害を有するあん摩マッサージ指圧師を対象に、フォーカスグループインタビューまたは1対1による半構造化面接法によるインタビューを実施する計画である。インタビュー内容を分析することにより、視覚障害のために生じる業務上の困難事項や対応方法について、視覚障害を有するあん摩マッサージ指圧師の特徴やその要因の共通性について明らかにしm視覚障害を有するあん摩マッサージ指圧師のソーシャルスキルに関する概念と理論を構築を推進する。
|