研究実績の概要 |
AI(人工知能)及びデータサイエンスを用いた事業推進及び技術革新が進み、これらの技術を縦横無尽に使いこなすには、代表的なプログラミング言語であるPython言語の理解だけでなく、複数の機械学習用のライブラリを使いこなすことが必要となる。2023年度においては、以下の2点を実施した。 1点目の実績としては、ライブラリ(pandas、NumPy、scikit-learn等)を用いたPythonによる機械学習用プログラミングの学習におけるプログラミング演習課題の自動生成システムの試作を行ったことである。これは、PHP言語を用いて、複数のテンプレートに基づいて実行時に変数や定数や計算式をランダムを変更し、ユーザからは多量の演習問題が自動的に生成されたようにみえるものである。現時点では、限られたテンプレートではあるが、Numpy、pandas及びscikit-learnを含む演習問題の生成ができるものとなっている。 2点目の実績としては、AI・データサイエンス向けプログラミング学習に対する新たなシステムのための基礎実験として、LLM(大規模言語モデル) のひとつであるOpenAIのAPIを用いて, エラーを含むC言語のプログラムとエラーメッセージを LLM に入力として取り込み, 適切な助言を出力するバーチャル TA (Teaching Assistant) システムを初心者レベルの学習者向けに試作し, その適確性を評価した. C言語におけるプログラミングエラーの中で, 構文エラーと意味エラーについては概ね適確な助言が生成されており, 学習者にとって自力で問題解決するのに十分であるが, 論理エラーに対しては, いくつかのケースで一般的な説明に終始する程度の助言だけであったが, 適確な助言を生成できている場合もあり, 全般的には提案システムの有効性は確認できた。
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