研究課題/領域番号 |
23K02725
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
青江 麻衣 兵庫医科大学, 薬学部, 准教授 (40794805)
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研究分担者 |
清水 忠 兵庫医科大学, 薬学部, 教授 (40509022)
上田 昌宏 摂南大学, 薬学部, 講師 (80846353)
江崎 誠治 大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (50454400)
松野 純男 近畿大学, 薬学部, 教授 (30299094)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ゲーミフィケーション / 化学教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、ゲーミフィケーションを活用した化学教育を立案・実践し、その学修成果を明らかにする。これまで、薬学部初年次で学習する化学構造式を題材として、その構造上の特徴や性質を学べる「構造式かるた」を作製し、その「かるた」を活用した教育法を立案・実践し、その学習成果を明らかにしてきた。その「かるた」と事前学習を電子アプリ化して、本方略を全国の薬学生に波及させ、学習成果を評価する。本研究により、従来の学習方略だけでは学力向上が難しい多様な学生群に対しても効果的な学修方法開発につなげ、薬学教育全体の水準の向上をめざす。 本年度は、「かるた」の電子アプリのリリースをめざし、準備を行った。本電子アプリは2024年度にはリリース予定である。 また、本年度は、オンライン上でのゲーミフィケーションを活用した化学教育において、学習成果に影響を与える要因を明らかにすることを目的として、4つのゲームステージにおけるオンデマンド授業、演習、小テストを含む、新しくデザインされた方略を用いて、学生の特性が学習成果にどのような影響を与えるかを明らかにした。アンケート結果に基づいたクラスター分析により学生をグループ分けし、ゲーミフィケーション介入群と非介入群間の学習成果の差異を分析した。学習成果に影響を与える要因を探るために偏最小二乗回帰を行った。目的変数は学習成果であり、12個の説明変数を用いた。その結果、化学を苦手とする学生であってもゲームに肯定的な印象を持つことで、学習成果を向上させること明らかにした。さらに、ゲームを普段よりプレイすること及びゲームステージをより多くクリアすることは、学習成果と正の相関があった。一方、ゲーム好きとは負の相関が観察された。これらより、適切にデザインされたゲーミフィケーションを活用した化学教育により、化学学習が困難な学生の学習成果を向上させる可能性があることを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究当初は電子アプリを本年度にリリースできることを想定していたが、次年度リリースとなっている点でやや遅れている。しかし、次年度の電子アプリリリースの見通しはたっており、今後、電子アプリを活用した教育実践とその評価を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度でおこなった研究の成果を論文化する予定である。 また、「かるた」の電子アプリを2024年前期にリリースし、日本薬学教育学会にてゲーミフィケーションをテーマとしたWSを行い、全国の薬学部教員や薬学生に広く周知する。これにより、全国の薬学生に対して「かるた」の電子アプリを使用した教育研究を行う手掛かりとし、電子アプリを活用した教育の立案につなげる。 2024年度後期以降には、全国の薬学生を対象として、電子アプリを活用した化学教育の実践とその評価を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
「かるた」の電子アプリ開発費用として使用予定である。
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