研究課題/領域番号 |
23K02821
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研究機関 | 清和大学 |
研究代表者 |
松岡 東香 清和大学, 法学部, 教授 (10406887)
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研究分担者 |
高嶋 啓 筑波学院大学, 経営情報学部, 教授 (80596940)
野田 美波子 筑波学院大学, 経営情報学部, 講師 (70774173)
中川 麻子 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (60468329)
谷津 貴久 清和大学, 法学部, 准教授 (20288012)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 防災教育 / ユニバーサルデザイン / モーショングラフィックス / レンチキュラー / 防災サイン |
研究実績の概要 |
本研究にて開発と研究を目指す動的サインによる常時掲示/投影型の反復式防災教育教材の制作に向け、文献調査、実地調査、デザイン画の考案、材料の選定などを行った。 サイン教材の題材や実装すべきユニバーサルデザインについて資料収集や文献調査を実施。防災教育アプリやハザードマップなどを対象に幅広く調査し、その配色、文字の見えやすさ等についてC型(一般)、P型、T型の見え方の比較を行なった。その結果、広く使用されている薄い黄色からオレンジ色へのグラデーション配色において、濃淡の差が小さく、P型、D型、加齢による見えにくさを感じる人にとっては、色の差異がわかりくいものが多く、改善が必要するものが多いことがわかった。こうしたことから、作成するサイン教材においては、1パターンのみの配色例でなく、フィルター等を用いて見え方を変えられる、角度や見え方によって色相が変化するレンチキュラーを使用する、といった手法が有効との知見を得た。また、動的サインを実現する透明樹脂フィルムにつても調査を行った。その結果、実現可能なレンチキュラーのフレームレートとしては2-10、LPIは15-200の間で検討を進め、A3サイズのサインを75LPIのレンチキュラーで試作。具体的な材料費や作成上の留意点に関する知見を得た。一方、サインの掲示シミュレーションに先立ち、小学校1校、中学校1校、高校2校、大学4校の校舎などを視察し、サインの形状、サイズ、掲示場所等について検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請段階で研究の分担を予定していた2名が、所属機関における雇用の都合で科研費応募資格を喪失して早々に離脱したため、初年度に予定していた学習者のメンタルモデル分析や3DCGによるシミュレーションなどに遅れが生じている。一方で、次年度に予定していた教材サインの図案化などは予定よりも早いペースで遂行しており、研究計画全体における未達成課題の割合を最小限に留める努力を続けている。
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今後の研究の推進方策 |
学習者のメンタルモデル分析担当の欠員については、年度末に新たな分担者の追加を行って対処し、次年度より研究可能な体制を整えている。3DCG担当についてはプロパーを確保できていないため、シミュレーション方法や現分担者による作成などについて検討する予定である。次年度は、研究のメインストリームとなる動的サインについてレンチキュラーの制作点数を増やす一方で、LEDフィルム投影システムの構築や投影実験にも着手する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入を予定していた透明樹脂フィルムについて、学内に在庫があったことから購入が一部不要になったこと。また、購入予定であったプロジェクタ(超単焦点・背面投影可能・置き型・WXGA)については、予算申請額と交付額の差異や商品価格の上昇などの影響により当該年度の購入を見送ったことなどにより次年度使用額が生じた。
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