研究課題/領域番号 |
23K02951
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研究機関 | 西南学院大学 |
研究代表者 |
鹿島 なつめ 西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (80442408)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 感情制御 / 語彙 / 養育者 / 幼児期 / 縦断研究 |
研究実績の概要 |
本研究は18ヶ月時,30ヶ月,42ヶ月時の語彙発達に関する質問紙調査,親子相互作用場面のデータ収集,乳児期の気質に関する調査(満18ヶ月時のみ)と,満42ヶ月時(3歳6ヶ月時)の個別面接調査による否定的感情制御言語回答,問題行動調査の関連を短期縦断研究として検討する。一方,子どもの感情制御不全の要因に困難の問題(Lorber&Smith Slep , 2005)も先行研究より想定されるため,養育者の感情制御も併せて検討する。 本研究の独自性と意義は,語彙発達と実際の対人相互場面(満18ヶ月,満30ヶ月時は対養育者,満42ヶ月時は対調査者)を縦断的にデータとして収集し,満42ヶ月時(3歳6ヶ月時)の否定的感情制御生成に与える影響を検討する点にある。 研究初年度は研究対象者の募集と研究調査への同意書収集を行い,18ヶ月時の親子相互作用場面のデータ収集,語彙発達と乳児期の気質,養育者の感情制御に関する質問紙調査を実施している。しかし,対象児が満18ヶ月に達して以降の調査実施であるため,2024年度も初年度調査が継続中であり,計画上研究の進行が半年遅れざるを得ない。 以上の事情により、半年ずれる形ではあるが、研究実施は進んでいる。 2024年度は研究初年度調査の残りの被調査者への実施,親子相互場面の評定とデータ化,研究2年度調査の同意書取りと実施を進め,短期縦断調査の進行についてある程度まとめたところで学会発表の準備を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上述の概要でも挙げたが,研究対象児の募集と研究参加の同意の確認の後、研究対象児が満18ヶ月に達して以降に研究初年度の調査に入ったため,計画通り進行しても半年調査実施がずれるため。 実施時期のずれを除けば,研究調査は計画通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度も9月より研究2年度調査実施の予定である。そのため,研究初年度調査を8月まで進行し,研究2年度調査の案内と研究調査参加同意の確認を7,8月に行い,スムーズな研究2年度調査開始を目指す。 並行して,研究初年度に得られたデータの分析を進め,2024年度末か2025年度内での学会発表にて3年度にわたる予定の縦断研究の結果のまとめ方について検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究初年度に実施予定であった,親子相互場面の録画データのcodarによる評定を2024年度中に行う予定であるため。 既述の通り、研究初年度調査実施は研究対象児が満18ヶ月に達して以降の調査実施であるため,研究初年度の全調査が終了するのは2024年度8月である。撮影データのcodarによる評定は全データが揃ってからとなるため,codarに対する謝礼の支出が2023年度には行われなかった。2024年度中に,録画データの評定を行い、codarに対する謝礼を支出する予定である。
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