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2023 年度 実施状況報告書

自伝的記憶の概括化における両側性刺激の効果に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K02984
研究機関愛媛大学

研究代表者

水口 啓吾  愛媛大学, 教育学部, 准教授 (30735725)

研究分担者 市井 雅哉  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (10267445)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードEMDR / 両側性刺激 / 自伝的記憶 / 自伝的記憶の概括化 / 介入
研究実績の概要

本申請研究では、うつ病患者が示す自伝的記憶の概括化憶の概括化(OverGeneral autobiographical Memory)に着目し、心理療法の一つであるEye Movement Desensitization and Reprocessing(眼球運動による脱感作と再処理法;EMDR)の特徴である両側性刺激が自伝的記憶の概括化に及ぼす効果(作用機序)について、Autobiographical Memory Testの手法を用いて明らかにすることを目的としている。具体的には、(1)両側性刺激の方法、(2)両側性刺激の速度、(3)両側性刺激の種類の3点に着目した研究計画である。
本研究は3年間の研究計画で予定をしており、今年度(2023年度)より研究が本格的に始動する。そのため、まずは研究実施における環境整備、および、準備作業を行った。具体的には、研究計画に記載した一連の研究を行うための実験環境の整備(実験備品の購入)、参加者選定のために使用するBDI-Ⅱの購入等を行った。また、研究実施にあたり、申請者が所属する大学(愛媛大学)にて研究倫理審査委員会の審査を受け、承認を受けた。
実験計画については、申請時の研究実施内容を改めて吟味したうえで、実行可能性について検討を行った。そのうえで、今年度は、研究計画に基づき、申請時に計画していた実験の1つである、「両側性刺激の方法に着目し、実施方法の違いによって自伝的記憶の概括化への影響が異なるのかについて検討」を行った。具体的には、眼球運動による両側性刺激と聴覚刺激による両側性刺激の2種類の方法に着目し、自伝的記憶の概括化への影響について検討を行った。その結果、眼球運動、聴覚呈示、いずれの方法においても、抑うつ傾向者が示す自伝的記憶の概括化に対して、具体的な語りを増加させる効果があることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

申請時の研究計画では、今年度に2つの実験実施を計画していたが、参加者集めが難航したことと、実施準備に時間がかかってしまったために、予定していた実験が実施できていない状態である。また、実験は行ったが、データ整理・分析に時間がかかってしまったために、今年度はデータ収集と整理のみとなってしまった。そのため、予定していた計画が順調に進んでいるとは言えず、進捗状況としてはやや遅れている状態と言える。

今後の研究の推進方策

今後の研究実施計画としては、まず、改めて申請者の所属大学での倫理審査を受け承認を得ることから始める。次に、引き続き、アナログ研究として大学生・大学院生を対象として実験協力者の募集を行う。実験参加の協力を得られ次第、研究計画に基づき、研究を進めていく。同時に、データ分析・整理を行い、随時、研究成果を学会発表、および、論文としてまとめていく。

次年度使用額が生じた理由

今年度は予定していた実験をすべて実施することができず、次年度実施となっている。そのため、実験機材の購入、実験参加者への謝金、研究分担者との研究打ち合わせや研究テーマに精通する研究者との意見交換のための旅費等、その分に必要な経費が繰越となっている。

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公開日: 2024-12-25  

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