研究課題/領域番号 |
23K03101
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
藤岡 敦 関西大学, システム理工学部, 教授 (30293335)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | アファイン微分幾何 / 可積分系 / 射影微分幾何 |
研究実績の概要 |
まず、曲線のアファイン微分幾何に関して、例えば、等積中心アファイン平面閉曲線全体のなす集合はKdV階層が付随する無限次元ハミルトン系としての定式化が可能であるが、この事実は高次元アファイン空間内の曲線全体のなす集合に対しても一般化することが期待できる。 そこで本年度は直線の微分同相群が作用するような等積中心アファイン曲線全体のなす集合について考察し、特に、作用に関する曲線の曲率の変換則に注目し、高次元アファイン空間内の曲線のなす集合から空間曲線や平面曲線のなす集合への同変な射影を定義し、更に、具体的な例を与えた。 次に、曲面のアファイン微分幾何に関して、可積分系と関わる対象としてはアファイン球面、中心アファイン極小曲面、平坦中心アファイン超曲面といったものが知られているが、一方、射影微分幾何においては等温漸近的曲面とよばれるものが知られている。 そこで本年度は射影微分幾何における等温漸近的曲面をアファイン空間内の不定値曲面に対しても一般化し、特に、等温漸近的かつ余等質性1となる不定値中心アファイン曲面の分類を行った。 更に、退化性をもつアファインはめ込みの幾何に関して、例えば、余等質性1の非退化な中心アファイン曲面を調べる際には、ユークリッド微分幾何における回転面の母線に相当する曲線として、退化性を許容する中心アファイン空間曲線が現れることが観察できる。 そこで本年度は3次実一般線形群の2次元部分リー群の3次元アファイン空間への作用を考察し、退化性を許す等質中心アファイン曲面の分類を試みた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題における幾つかのテーマについて、ある程度の進展が見られ、今後学術論文としての成果も発表できる見込みが立ってきた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に従って研究を進めるとともに、学術論文としての成果も発表するよう努める。
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