研究課題/領域番号 |
23K03385
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
瀬戸 直樹 京都大学, 理学研究科, 助教 (80462191)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 重力波 |
研究実績の概要 |
2030年代には、欧米のLISA、中国のTaiji、TianQinなどの宇宙レーザー干渉計がミリヘルツ帯で重力波を捉えることが期待される。これらの検出器が連携することで、科学的に重要な利点がもたらされる可能性がある。このネットワーク観測の基本的な側面を探究するのが、本研究計画の基本的な方向性の一つである。今年度は、LISA-Taijiネットワークを活用した効率的な背景重力波の計測法に焦点を当てた。特に、パリティ成分の分離において、ネットワークの幾何学的対称性が重要である。検出器間の相対的な傾きや距離の最適な設定を、信号対雑音比(SN比)を計算して評価した。
さらに、宇宙レーザー干渉計ネットワークに関するこれまでの研究全般をまとめたレビュー論文を共同で執筆した。この作業は、2030年代に向けた重力波ネットワーク観測の道筋をより明確にするものであり、本研究計画を俯瞰的に進めていく上で基礎となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
共同研究者の移動に伴い、LISA-Taijiの論文執筆が当初の予定よりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、可変パラメーターに対する宇宙干渉計ネットワークの応答を調査する。
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次年度使用額が生じた理由 |
共同研究者の移動に伴い研究にやや遅れが生じた。本年度は研究環境も落ち着くので、遅延を一部回復できる見通しである。
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