研究課題/領域番号 |
23K03484
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研究機関 | 特定非営利活動法人日本スペースガード協会(スペースガード研究センター) |
研究代表者 |
黒田 大介 特定非営利活動法人日本スペースガード協会(スペースガード研究センター), 地球接近天体部門, 主任研究員 (30435507)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 小惑星 / 直線偏光度 / 偏光度測定 |
研究実績の概要 |
本研究は、「小惑星の偏光撮像観測」で得られた直線偏光度の位相角依存性について、その観測を模して室内で行う「岩石試料の偏光度測定」によって再現し、小惑星の表層で生じる偏光現象について、その素過程を特定することを目的とする。偏光度測定では、偏光に影響する素過程と考える粒子サイズや空隙構造が、どのくらい寄与するのかパラメータ化を狙う。 2023年度は、測定試料に対し光源と検出器のなす角度(すなわち、位相角に相当)を変更しながら、直線偏光度と分光反射率が測定可能な装置の開発を行う計画であった。いずれの検出器も、受光面に光ファイバを用いる装置として設計していた。直線偏光度の測定は、既製品の偏光計と偏光ファイバを組み合わせて行う計画であった。購入前に期待する測定ができない可能性が分かり、リスク回避のために偏光度の測定部分の再設計を行なった。この再設計と物価の高騰により購入品の再選定に時間がかかり、複数の製品の欠品や長納期品が生じた。特定の既製品を利用することで開発リスクを下げるアイディアであったため代替品がなく、納期が今年度中に間に合わず装置の完成に至らなかった。 この間、測定時にヒューマンエラーがないよう測定のシーケンスを自動化する目的で、直動と回転ステージ、光源制御のリモート制御ソフトウェアを開発した。 いくつかの小惑星の偏光観測を予定していたが、使用予定の装置に不具合が発生したことで、観測天体のタイミングが合わず実施できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度中に開発予定であった測定装置がまだ完成していないこと、また、偏光観測も実施できなかったため、「遅れている」と進捗状況を判断した。
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今後の研究の推進方策 |
偏光度測定装置の開発を早期に進めるが、当初計画を半年程度ずらした目標設定に変更する。小惑星の偏光撮像観測は、観測装置の不具合が解消したので、数天体について実施する計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
4個の製品が、長納期あるいは一時的な欠品のため、2023年度中に購入できなかった。よって、物品費はこれらの製品の購入に使用する。物品費の残額は、2024年度の物品費に加算して使用予定である。 また、2023年度に、観測装置の不具合などで観測実施を見送ったため使用しなかった旅費と謝金は、2024年度の旅費あるいは謝金と合わせて使用する。
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