研究課題/領域番号 |
23K03722
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
赤坂 亮 九州産業大学, 理工学部, 教授 (60369121)
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研究分担者 |
粥川 洋平 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (50371034)
東 之弘 九州大学, カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所, 教授 (90183095)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 状態方程式 / 冷媒 / 水素結合 / 飽和蒸気圧 / 密度 / 地球温暖化 |
研究実績の概要 |
2023年度はこれまでに開発した一般化水素結合モデルの低温域への拡張を試みた.当初は,モデルの部分的な修正で超低温域まで適用範囲を拡大することが可能と見ていたが,超低温域では分子間相互作用が常温よりも相対的に増大し,拡張したモデルの誤差が予想以上に大きくなった.そのため,関数形の抜本的な見直しが必要であることが判明した.超低温冷媒R1132aの実測値情報は未だ限定されており,関数形の見直しには適さないことから,中低温域にまで対応し,誘導状態量も含めた実測値情報も多く入手可能なR1243zfを対象として関数形の再構築を行った. 2023年12月までに新たな一般化水素結合モデルを用いたR1243zfの状態方程式を完成させた.この成果は2024年6月に米国コロラド州ボルダーで行われる第22回米国熱物性会議にて発表する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの一般化水素結合モデルの関数形を抜本的に見直し,中低温域まで拡張することに成功した.このモデルは適用温度範囲外への補外においても良好な再現性を示すことが確認されている.2024年度以降に行う超低温域への拡張への準備が整ったと考え,進捗としては概ね順調に進展していると判断する.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に開発した一般化水素結合モデルをR1132aの状態方程式開発に適用し,-60℃程度の超低温域まで拡張する.一般化水素結合モデルの優れた補外性や各項間の独立性から,係数および指数の僅かな修正によってR1132aの熱物性を良好に再現できる状態方程式が開発できると予想している. ただし,R1132aの実測値情報は限定的であることから,製造元のメキシケム社に高純度サンプルの提供を依頼し,研究分担者や外部の研究機関等に密度や音速の測定依頼を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
状態方程式開発用ワークステーションの消耗品(補助記憶装置,電源装置,CPU冷却装置等)の更新を後ろ倒しにしたため余剰金が発生した.当該経費は2024年分の経費と合わせて執行する.ワークステーションの消耗品更新や研究分担者との打ち合わせ旅費に充当する.
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