研究課題/領域番号 |
23K03855
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
石井 光治 香川大学, 創造工学部, 教授 (50403770)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 無線ネットワーク化制御 / 無線制御同時最適化 / マルチホップ通信 / 最適リソース配分 |
研究実績の概要 |
本研究では、コントローラと制御機器(遠隔ロボット)とが無線を介して制御される無線ネットワーク化制御システムに着目し、無線通信と制御システムとを統合的に設計することで、無線制御システムの高信頼化/高効率化を目指す。特に本研究は、制御システムの状態に応じて通信リソースを柔軟に配分することで通信不確実性を可変にし、高信頼な無線制御システムを構築する。具体的な目標は、A.基礎研究: 制御機器からの送信情報を含めた通信システムの最適化と通信不確実性を含めた制御を統合的に設計し、その理論限界を導出する。B.応用研究: 工場自動化等で規格化されているIEEE802.15.4を基に事象駆動型制御を応用したCSMA/CAにおけるバックオフを設計する。C.発展研究: マルチホップネットワークなどの協力通信技術を導入し、ルーティング、協調グループ、遅延と通信信頼度を考慮した制御入力の同時最適化する。である。 1年目の研究実績では、理論的限界を進めつつ、マルチホップネットワークにおけるルーティングと制御入力の最適化を重点的に行なった。特に従来のルーティング最適化をさらに発展させることで、無線ネットワーク化制御の高効率化を実現した。理論的限界に関しては、Massey情報量を用いた検討を行い解析を行なっている状況である。一方、1つの制御器が複数の制御機器をマルチホップ通信路で構成された共有の通信リソースを用いて通信する場合におけるルーティングと選択したマルチホップ通信路に応じた通信遅延を考慮した制御入力との最適化を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理論研究が従来の想定より進捗が遅く、引き続き他の研究テーマと同時進行する必要がある。また、イベント駆動型の通信の実現に強化学習を取り入れたシステムにおいて、ブラックボックス問題が発生し、その解析/改良に時間を要している。ただし、応用研究に関しては、想定以上の進捗があったため、全体としては「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
進捗状況で述べた通り、理論研究に関しては進捗が遅れているが、引き続き申請者が中心となって行う予定である。同じく進捗が遅れている事象駆動型の無線ネットワーク化制御の設計では、学生の研究テーマとして、人員を増やして重点的に行うことで研究を加速させる予定である。応用研究に関しては、予定通り研究が進んでいるため、1年目と同様に申請者と大学院性により遂行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、参加予定していた国際会議(IEEE ICC)を学内業務とのバッティングでキャンセルになったため、旅費が大幅に少なくなった。これは次年度以降の通信関連フラッグシップカンファレンス(ICCやGLOBECOM)などへの参加、もしくは理論研究の進捗を高めるための計算機環境増強予算として活用する予定である。
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