研究課題/領域番号 |
23K04043
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山上 路生 京都大学, 防災研究所, 教授 (80362458)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | surface reflection法 / 水面変化 / 水面乱流 |
研究実績の概要 |
本研究のトピックの一つとして、2023年度は,水面変動が存在する水理条件で水面の流速・渦度・発散を適切に計測するsurface reflection法を開発した.特に桟粗度周りの流れに対して計測を行ってsurface reflection法の精度を検証した.また、その成果をもとに特許申請を行った. 特に2023年度の成果をまとめると以下の通りとなる.Pythonプログラムを作成し,レーザーポインタで形成される三角形領域を適切に抽出できた.さらに傾斜水面の平面の方程式を算出できた.Pythonプログラムで求めた平面方程式から,水面の傾きに対応させて座標軸を修正し,傾斜水面の流速・発散・渦度を算出することができた.水面の勾配が大きい場合には、修正前(水平面座標)の流速と修正後(水面の接平面座標)の流速の相違が大きくなり,水面の傾きを考慮した流速等の適切な修正・評価の重要性が示された.平面方程式を用いて水深を算出したところ,ポイントゲージによる実測値とほぼ一致し,水深変化を適切に捉えられることが示された. また、ライブカメラの撮影サイトを検証した。当該年度は、宇治川を撮影すべく、デモカメラによるテストを行い、次年度への基礎データを整理している。 もう一つのトピックである、底面乱流が水面パターンに及ぼす影響は、当該年度は、単一桟粗度の流れをベースに、水面渦度、水面発散をsurface relrection法で評価できた。今後は実験ケースを追加して、底面乱流と水面パターンの関係を定量的に考察する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度では、surface reflection法を新規に開発することに成功し,特許申請にまで至った.特許の関係で、学術論文の発表は控えているが、水面が非定常変化する流れ場の計測が可能になったことは大きな進展である。以上より研究は概ね進んでいるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、surface reflection 法の改良と精度向上を目指す。同時に実河川を撮影するライブカメラの開発も行い、撮影画像を解析する。ここにsurface reflection法への適用を試みる。また、室内実験では、底層乱流が水面パターンに及ぼす影響を解明する。
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次年度使用額が生じた理由 |
オープンソースを開発に使用したことで、当初計画していた有料ソフトウェアの購入を節約できたことおよび、実験装置を自作したことによる物品購入費と人件費を節約したことが主な理由である。この度生じた次年度使用額については、本研究で開発した新技術を検証するための実験環境の整備に充てる予定である。
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