研究課題/領域番号 |
23K04296
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
森田 大輔 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 講師 (70734763)
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研究分担者 |
諏訪 晴彦 摂南大学, 理工学部, 教授 (40299029)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | プログラム / プロジェクト / スケジューリング / 不確実性 / 最適化 |
研究実績の概要 |
基幹システムの導入や企画から広報までを含む新商品の開発などの複数のプロジェクトで構成される一連の活動は,プログラムと呼ばれる.一般的にプログラムにおける活動には不確実性が含まれるため,不確実性を考慮したうでスケジューリングをいかに行うかが,プログラムの成否を決める要因の一つとなる.しかしながら,これまでにプログラム・スケジューリングに関連する研究はほとんどみられないのが現状である.そこで本研究では,プログラム・スケジューリング問題を新たに定義したうえで,その問題の特性を明らかにする.さらに,問題に適応したスケジューリング手法を提案し,プログラムにおける有効なリスク軽減の方法について調査する. 2023年度は,プロジェクトとプログラムを考慮したスケジューリング問題の定義と特性分析を行った.まず,プロジェクトとプログラムを包括的に扱うための階層構造を持つ最適化問題を定義した.さらに,問題に対して段階的にスケジュールを立案する手法を提案した.提案したスケジュールに対して,遅延シミュレーションを実施して特性の分析を行った.これらの情報は,問題に対して有効なスケジューリング手法の知見を導出するために有用な情報であると考える.これらの研究成果はスケジューリング・シンポジウム 2023(国内学会)で発表した.また,複数のプロジェクトの適用例をテーマに大阪公立大学大学院工学研究科国際シンポジウム(国際会議)で発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り,プロジェクトとプログラムを包括的に扱うための問題を定義し,遅延シミュレーションにより基本的な特性の分析を行うことができた.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,定義した問題に適用したスケジューリング手法の開発を進める予定である.具体的には,プロジェクト・スケジュール候補生成のためのスケジューリング手法の開発に取り組む.プログラム・スケジューリングにおいて柔軟な意思決定を行うためには,有望なプロジェクト・スケジュールを可能な限り多く生成しておく必要がある.そこで,使用する資源の異なる多様なプロジェクト・スケジュールを立案する手法を検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果をまとめた論文の投稿が遅れ2024年度になってしまったため,投稿に関連する費用が次年度使用額として生じた.
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