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2023 年度 実施状況報告書

モアレメタ表面によるトポロジカル量子場の制御

研究課題

研究課題/領域番号 23K04567
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

黒澤 裕之  京都工芸繊維大学, 電気電子工学系, 助教 (20708367)

研究分担者 大野 誠吾  東北大学, 理学研究科, 助教 (70435634)
中山 和之  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (80602721)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード磁性 / トポロジー / メタマテリアル / モアレ
研究実績の概要

初年度はまず,磁性体とモアレ構造によって生じる電磁場の固有状態を数値計算により明らかにした.磁性体としてYttrium Iron Garnet (YIG)のスラブを考え,モアレパターンにより磁性体スラブを挟み込むメタサーフェスを考案した.モアレ構造としては,2つの同一パターンのうち片方をわずかに回転させて重ね合わせた回転モアレと2つの同一パターンのうち片方のスケールを拡大/縮小して重ね合わせたスケールモアレの2種類のモアレパターンによる固有状態を計算した.重ね合わせるパターンとして銅の円形パッチによる3角格子を用いた.また,数値計算は有限要素法を用いた.
計算結果から,モアレパターンの中心を特異点とする渦状の電磁場分布の存在を確認することができた.モアレパターンの構造パラメータに依存して渦状のパターンや放射状のパターンに変化するなどの特徴を示した.このような渦状や放射状のパターンは,モアレパターンに付随した応答であり,磁性体内部にモアレパターンによる固有状態を転写することができている事を示している.更に,メタサーフェス内部に双極子源を配置し,モアレパターンにより変調された放射パターンを計算した.自由空間中の放射パターンと比較して,モアレパターンによる変調と考えられるパターンが得られた.現在,モアレパターンがどのようなメカニズムで双極子放射を変調するか解析を行っている.次年度以降にモアレパターンによる固有状態を磁性により制御する手法を提案する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度に磁性によりモアレパターンに付随する固有状態の制御方法の提案までを行う予定であったが,そこまで到達することができていない.

今後の研究の推進方策

モアレパターンの固有状態を磁性により制御する方法を考案する.モアレパターンの固有状態が磁性体に集中するように設計し,磁化との相互作用の高い系を実現し,磁化に対する応答を明らかする.

次年度使用額が生じた理由

航空機の関係で出張旅費が想定より安価であった.残額分は次年度光学部品購入など計画遂行に向けて有効に利用する.

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公開日: 2024-12-25  

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