現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに、ホタルルシフェラーゼ(Fluc)遺伝子を用いて葉緑体型APX遺伝子のAS効率の変化を簡便にモニタリングできるシロイヌナズナ株を作出し、そのEMS処理による変異株からFluc発光強度の変化を指標にtAPX-I型mRNAの生成効率が低下もしくは亢進した株をそれぞれ9株(apsi1, 3~9)および3株(apse1~3)単離した。さらに、Fluc発光が変化した変異株の戻し交配により得られたF2世代のFluc発光の分離比から、asi3~7およびase1は劣性変異、asi10およびase2,3は優性変異を有していることを明らかにした。次世代シーケンス解析により、未変異株と変異株F2世代のゲノム配列を比較することで、asi3, 4およびase1~3において変異が生じた候補原因遺伝子を特定することができた。現在、特定できた候補原因遺伝子が葉緑体型APX遺伝子のAS効率に及ぼす影響を明らかにするために、それらを個々に過剰発現させるためのプラスミドを構築している。同時に、CRISPR-Cas9により遺伝子破壊したタバコ株も作出している。この様に、本研究はほぼ当初の計画通りに進行している。
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