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2023 年度 実施状況報告書

AI・画像解析法による草地植生診断システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K05197
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

秋山 征夫  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 上級研究員 (70403160)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード混播栽培 / ドローン / 深層学習
研究実績の概要

2023年度においては、本研究に重要となる画像データセットの拡充およびAIモデル学習条件の検討を行った。
広大な圃場を空撮するためには、1枚の画像内に撮影可能な範囲の広くなる高高度からの空撮が望ましい。一方、高高度では画像解像度が低くなり、識別対象であるアルファルファの認識が容易ではなくなり、手作業でのアルファルファ領域の塗り分けが難しくなる。そこで、高度4~24 m(Ground Sample Distance (GSD)=1.1~6.58 mm/pixel)の画像を比較検討した。その結果、塗り分け作業には高度8 mの空撮画像が望ましいことがわかった。
オーチャードグラスとアルファルファの牧草混播圃場(50 m×200 m=1 ha)を対象にDJI Phantom 4 RTKを用いて高度8 m(GSD=2.19 mm/pixel)で定期空撮を行い、2023年4月6日から9月25までの期間で17画像セット(各セット約200画像)を取得した。そのうち5,7,8月の空撮画像3セットからそれぞれ無作為に4画像を抽出し(合計12画像)、アルファルファ検出用AIモデル作成のために、アルファルファ領域を手作業で塗り分けて12の教師画像セットを作成した。
AIモデルの学習条件を最適化するため、学習に用いる画像サイズの検討を行った。32×32、64×64、128×128ピクセルの画像サイズで教師画像セットを作成し、3種類のAIアーキテクチャ(InceptionV3、ResNet50、VGG16)、5種類のオプティマイザーで学習を行った結果、いずれのAIアーキテクチャにおいても128×128、64×64、32×32ピクセルの順で精度が高く、128×128ピクセルの画像サイズが教師画像に適していることが示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

オーチャードグラスとアルファルファの牧草混播圃場を定期的に空撮し、画像セットの拡充を実施した。教師画像の作成および、AIモデル作成の条件検討など、概ね計画通りに実施できたと考えている。

今後の研究の推進方策

生産圃場の混播圃場においては、草地に占めるマメ科牧草割合だけではなく、雑草割合も重要な問題となることが知られている。生産現場からマメ科牧草だけではなく、雑草であるギシギシを検出可能なシステムの開発の要望を受けた。よって、マメ科牧草推定用AIモデルのみではなく、ギシギシを高精度で推定できるAIモデルの作成も試み、生産現場にとって有用な草地植生診断システムの開発を継続する。

次年度使用額が生じた理由

非常勤職員の雇用期間の都合上残額が生じた。余剰分については、PCデータのバックアップのためのストレージ追加に使用したい。

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公開日: 2024-12-25  

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