研究課題/領域番号 |
23K05538
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
宇野 泰広 鹿児島大学, 農水産獣医学域獣医学系, 准教授 (90372276)
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研究分担者 |
山崎 浩史 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (30191274)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 薬物代謝 / 獣医動物種 / ゲノム / 遺伝子多型 |
研究実績の概要 |
ヒトでは、チトクロムP450(CYP)やUDPグルクロン酸転移酵素(UGT)など様々な重要な薬物代謝酵素が特徴的な酵素機能を発揮し、医薬品の薬効や毒性における性差、年齢差、個体差や人種差の要因となっている。ヒトでは薬物代謝酵素の遺伝子多型が個体差や人種差の原因であることが知られているが、獣医学分野では薬物代謝の研究は進んでおらず、主要な薬物代謝酵素の同定すら不十分であり、薬物代謝酵素の遺伝子多型の解析についてはほとんど進んでいない状況である。本研究では、獣医学の主な動物種で、主要な薬物代謝酵素の遺伝子多型を網羅的に同定し、特徴的な遺伝子多型について機能解析を行う。本年度は、イヌやブタの主要なCYP(CYP1A2、CYP2A19、CYP2C33、CYP2D25、CYP3A22など)について遺伝子多型の同定を行い、これまでにアミノ酸置換を伴う遺伝子多型(非同義置換)を各遺伝子について数種ずつ見出すことに成功している。次年度は個体数を増やしてさらに多くの遺伝子多型(非同義置換)を同定し、変異タンパク(リコンビナント・タンパク)や肝臓ミクロゾームを用いて各々の遺伝子多型が酵素機能に及ぼす影響を調べていく予定である。このような解析を進めていくことによって、イヌやブタを始めとする獣医学の動物種について薬物代謝における個体差や系統差などへの遺伝子多型の重要性が明らかになり、また獣医学における薬物代謝研究の基盤を構築できるものと期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度で主要な動物種であるイヌやブタで主要なCYP数種について遺伝子多型(非同義置換)を見出すことに成功し、機能解析の準備も順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は個体数を増やしてさらに多くの遺伝子多型(非同義置換)を同定し、リコンビナント・タンパクや肝臓ミクロゾームを用いて各々の遺伝子多型が酵素機能に及ぼす影響を調べる。この機能解析が完了した遺伝子から随時、学会や論文での発表を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
遺伝子多型解析のシーケンスの一部を次年度に行うことにしたため。
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