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2023 年度 実施状況報告書

ドラッグリポジショニングによる犬悪性腫瘍の新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K05562
研究機関麻布大学

研究代表者

塚本 篤士  麻布大学, 獣医学部, 准教授 (00647175)

研究分担者 伊藤 哲郎  麻布大学, 獣医学部, 助教 (20468888)
富安 博隆  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (70776111)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
キーワード化学療法 / ドラッグリポジショニング / 悪性腫瘍 / 犬
研究実績の概要

本研究では犬悪性腫瘍に対する治療法を確実かつ早期に臨床応用することを目的とし、既存薬の副作用を主作用に転換するドラッグリポジショニングによって新たな化学療法を開発する。犬悪性腫瘍細胞株を用いて候補薬剤の薬効評価を実施するとともに、その作用機序を解明し、化学療法に適した薬剤を絞り込む。得られた候補薬剤について、マウス異種移植モデルを用いた前臨床評価を実施する。これらの評価を踏まえ、犬悪性腫瘍症例を対象とした臨床試験を行い、その抗腫瘍効果を明らかにすることで、新たな化学療法を早期に実用化することを目指す。
本年度は犬悪性腫瘍の新規治療薬となりうる候補薬剤をピックアップするため、細胞株を用いて既存薬ライブラリーのハイスループットスクリーニングを実施した。その結果、犬悪性腫瘍細胞株で顕著な細胞増殖抑制効果を示す薬剤が複数得られている。また、犬悪性腫瘍細胞株におけるアゾール系抗真菌薬の効果に関して、作用機序の解析を行った。in vivoで候補薬剤の抗腫瘍効果を検証するために、犬悪性腫瘍細胞株を移植した担癌マウスの試験系を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

既存薬ライブラリーを用いたハイプスループットスクリーニングを実施したことより、候補薬剤の絞り込みを効率よく行うことができている。犬メラノーマ細胞株において抗真菌薬が抗腫瘍効果を示す可能性を明らかにし、成果を学会で報告した。また、犬悪性腫瘍細胞株を移植した担癌マウスの試験系を検討し、一部の候補薬剤については薬効評価を進めることができている。

今後の研究の推進方策

まずはハイスループットスクリーニングの結果をまとめ、犬悪性腫瘍に対する新たな治療薬の候補薬剤を絞り込む。絞り込まれた候補薬剤について、細胞増殖抑制効果の作用機序を解明するとともに、既存の治療薬との作用比較を行う。また、in vivoでの抗腫瘍効果を検証するために、犬悪性腫瘍細胞株を移植した担癌マウスにおいて薬効評価を実施する。これらの結果を踏まえ、獣医療現場で臨床応用の可能性のある薬剤を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

本年度は実験が効率よく進んだことで残額が生じた。生じた残額は次年度に計画的に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 犬メラノーマ細胞株におけるイトラコナゾールの抗腫瘍効果2024

    • 著者名/発表者名
      船本南, 西田萌恵, 小野萌子, 佐久間大樹, 富安博隆, 永根大幹, 岡本まり子, 中村紳一朗, 塚本篤士
    • 学会等名
      第20回日本獣医内科学アカデミー学術大会
  • [学会発表] 稀少動物のドラッグリポジショニングの存在意義2023

    • 著者名/発表者名
      中村紳一朗, 塚本篤士
    • 学会等名
      第39回日本霊長類学会

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公開日: 2024-12-25  

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