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2023 年度 実施状況報告書

らせん卵割型発生における発生システム浮動の分子背景の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K05873
研究機関筑波大学

研究代表者

守野 孔明  筑波大学, 生命環境系, 助教 (20763733)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードらせん卵割型発生 / 発生システム浮動 / 軟体動物 / 転写因子 / 遺伝子制御ネットワーク
研究実績の概要

本研究では軟体・環形動物を用い、 初期発生期の割球ごとの転写因子発現プロファイルの網羅的な比較と、それらの転写因子の機能解析を行い、割球の発生運命の保存に反しその背景の分子機構がダイナミックに変化する仕組みの解明を目指す。
本年度は、(1) 軟体動物 (クサイロアオガイ、マガキ、ヒザラガイの一種)及び環形動物 (ヤッコカンザシ、チマキゴカイ)の解析済みもしくは公共データを用いた初期発生トランスクリプトームの比較解析を進めた。その結果、解析した軟体動物・環形動物のいずれの種においても、卵割期において発現開始する転写因子はらせん卵割動物で獲得された転写因子が多いこと、また、種間の共通性が低いことが明瞭化された。並行して、主にクサイロアオガイにおける卵割期の1細胞トランスクリプトームのための細胞解離の条件検討を進めた。(2) また、クサイロアオガイにおいて転写因子の機能解析を進め、種を超えて共通に発現する遺伝子、系統特異的に発現する遺伝子のいずれも初期発生において必須のはたらきを持つものがあることがわかってきた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

機能解析等は進んでいる一方で、卵割期における細胞解離が、他の発生段階で機能した方法ではうまく起こらず、そのため年度内に1細胞トランスクリプトームの解析を遂行できなかったことから、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

クサイロアオガイにおける細胞解離の条件検討と1細胞トランスクリプトーム実験の実施を優先して行う。
機能解析については、予定通り種ごとに発現パターンが異なる転写因子についての過剰発現実験を進めていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Role of maternal spiralian‐specific homeobox gene SPILE‐E in the specification of blastomeres along the animal-vegetal axis during the early cleavage stages of mollusks2023

    • 著者名/発表者名
      Morino Yoshiaki、Yoshikawa Hiroki
    • 雑誌名

      Development, Growth & Differentiation

      巻: 65 ページ: 384~394

    • DOI

      10.1111/dgd.12874

    • 査読あり
  • [学会発表] らせん卵割動物の初期発生から探る発生パターンの進化と新規転写因子の役割2024

    • 著者名/発表者名
      守野孔明
    • 学会等名
      日本動物学会関東支部第76回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] らせん卵割型発生の割球特異化機構に見られる発生システム浮動2023

    • 著者名/発表者名
      守野 孔明、佐藤啓輔、和田洋
    • 学会等名
      日本進化学会第25回沖縄大会
    • 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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