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2024 年度 実施状況報告書

博物館における分類学の再考と再構-生物多様性保全に向けた保全分類学の挑戦-

研究課題

研究課題/領域番号 23K05899
研究機関滋賀県立琵琶湖博物館

研究代表者

川瀬 成吾  滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 主任学芸員 (90750505)

研究分担者 山野 ひとみ  倉敷芸術科学大学, 生命科学部, 准教授 (70811983)
北村 淳一  三重大学, 生物資源学研究科, リサーチフェロー (00432360)
田畑 諒一  滋賀県立琵琶湖博物館, 研究部, 主任学芸員 (00793308)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード保全分類学 / カゼトゲタナゴ類 / 形態学 / 自然史博物館 / 標本 / 淡水魚 / 絶滅危惧種
研究実績の概要

本年度は、主に海外の博物館における標本調査と韓国におけるRhodeus notatusの採集調査を実施することができた。オランダのナチュラリス生物多様性センターとフランス国立自然史博物館に所蔵されているバラタナゴ属Rhodeusを中心とするタナゴ亜科魚類12種のタイプ標本の計測および写真撮影を実施した。特にシーボルトコレクションが収蔵されているナチュラリス生物多様性センターでは、魚類が記載されたFauna Japonicaにおいて、カゼトゲタナゴと思われるスケッチが掲載されており、標本の有無を確認することは本研究を進めるうえで重要な情報である。カゼトゲタナゴと間違えられたと思われるカネヒラの標本や標本庫を調査したが、カゼトゲタナゴに同定される標本は見つからなかった。
韓国におけるRhodeus notatusの採集調査では、ソウル近郊の漢江支流にて、現地の研究協力者の協力の下実施した。R. notatusはABS申請していた20尾を採集することができた。手続きの都合上、DNAサンプルを持ち帰ることはできなかったが、外部形態の計測・計数用の標本を入手することができた。
遺伝解析について、形態解析に用いている個体のミトコンドリアDNA シトクロムb部分領域による解析を実施した。その結果、既存研究で示されているように、九州北部の個体群と山陽地方の個体群は明瞭に分岐し、形態解析に用いている個体が、間違いなく在来個体群であることが確かめられた。
以上のように、本研究の遂行に必要なタイプ標本の調査、海外標本の収集や遺伝解析を実施することができた。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

調査は順調に進められているが、論文の執筆が当初の予定より遅れ気味となっている。できるだけ早い出版を目指しているところである。

今後の研究の推進方策

カリフォルニア科学アカデミー(CAS-SU)に保管されているAcanthorhodeus atremiusのホロタイプの調査を実施する必要がある。日本産カゼトゲタナゴ類の形態比較と和名提唱に関する論文執筆時間を確保し、出版を急ぐ。

次年度使用額が生じた理由

韓国でのRhodeus notatusの採集調査を、招待講演と併せて実施することができたため、調査旅費を節約することができた。一方、研究補助の人の確保ができなかったため、報償費を使用することができなかった。
2025年度は、カリフォルニア科学アカデミーのAcanthorhdeus atremiusに加え、アメリカ自然史博物館のRhodeus notatusのタイプ標本調査を実施する。また、研究補助をつけて標本整理、データ分析などを進め、研究の推進を図る。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ロンドンに眠る120年前の琵琶湖・淀川水系産魚類標本2024

    • 著者名/発表者名
      川瀬成吾・伊藤 玄
    • 学会等名
      第79回魚類自然史研究会

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公開日: 2025-12-26  

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