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2023 年度 実施状況報告書

発達・加齢によるコリン作動性神経伝達の変化メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K05981
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

鈴木 江津子  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60424313)

研究分担者 中村 行宏  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40460696)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードアセチルコリン / 加齢 / 線条体
研究実績の概要

大脳基底核の線条体コリン作動性介在ニューロン(Cholinergic interneurons; ChINs)は注意・動機づけや報酬関連行動など様々な高次脳機能に関わっている。例えば、行動の柔軟性や(Okada et al., 2014; Aoki et al., 2015)、加齢に伴う認知機能の低下に関与する(Matamales et al., 2016)。神経伝達物質であるアセチルコリンは、アルツハイマー病など記憶機能との関連が指摘されているが、疾患を伴わずとも一般的な加齢において特に線条体内での遊離量が著しく減少する。このアセチルコリン遊離量の減少がどのような神経細胞特性の変化によるものなのかを検討するために、成体・中年・老齢マウスの線条体ChINsの生理学的特性の変化を検討する事を目的とした。今年度は、各月齢マウスから急性脳スライス標本を作製し、コリン作動性介在ニューロンの自発発火頻度を比較した。その結果、老齢マウスにおいて自発発火頻度が減少していることが示された。また、非選択性陽イオンチャネルの成分が老齢マウスにおいて減少していることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、成体(2-3か月齢)、中年(11-12か月齢)、老齢(24か月以降)のマウスから急性脳スライス標本を作製し、線条体コリン作動性介在ニューロンの自発発火頻度を比較した。その結果、老齢マウスにおいて自発発火頻度が減少していることが示された。

今後の研究の推進方策

加齢に伴うアセチルコリン遊離量の減少は細胞数の減少によっても説明できるため、細胞数に変化があるのか免疫組織染色を用いて検討を行う。また非選択性陽イオンチャネルについて自発発火頻度減少の要因となっているのか検討する。

次年度使用額が生じた理由

マウス数を絞り飼育委託料が減額となったため次年度使用額が生じた。2024年度はマウス飼育数を予定通りとする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Diminished spontaneous firing of striatal cholinergic interneurons in aged mice2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木江津子・籾山俊彦
    • 学会等名
      第101回日本生理学会大会
  • [学会発表] Decrease of spontaneous firing of striatal cholinergic interneurons in aged mice2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木江津子・籾山俊彦
    • 学会等名
      第97回日本薬理学会年会

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公開日: 2024-12-25  

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