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2023 年度 実施状況報告書

多疾患に共通するmyelopoiesis誘導機構の解明とその治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 23K06364
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

松本 みさき  和歌山県立医科大学, 薬学部, 准教授 (80533926)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードスーパーオキシド / 骨髄 / 造血 / 顆粒球 / ミエロイド細胞
研究実績の概要

これまでにLPS誘発性急性炎症モデルの骨髄においてNox1遺伝子の発現が増加することを見出している。Nox1は特にSca-1陽性細胞群に発現増加することから、野生型およびNox1遺伝子欠損マウスよりSca-1陽性細胞を単離しRNA-seq解析を行なった。LPS投与1日後、Sca-1細胞群には顆粒球分化に関わる遺伝子群および顆粒球に特徴的な遺伝子群が増加していたが、Nox1遺伝子欠損マウス群では抑制される傾向が認められた。これらの遺伝子の増加はmyelopoiesisの亢進を示唆することから、例数を追加して検討する予定である。
また次年度に向けて、がんモデルマウスを確立するためマウス由来がん細胞株を入手し、準備を進めているところである。
さらに、微量の末梢血における顆粒球の増減を迅速に検出できる手法として、高感度スーパーオキシド測定系の開発に着手した。本法は、好中球に特徴的なNOX2依存性スーパーオキシド産生活性に基づくものであり、今後は好中球減少症モデルマウスやヒト血液における応用を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究代表者の異動により、実験に使用する遺伝子欠損マウスの胚移植および繁殖が必要となった。そのため本年度は遺伝子欠損マウスを用いた実験ができなかったが、現在は繁殖が成功し、次年度に向けて準備が整った状況である。一方で、本年度は微量末梢血を用いた新たな顆粒球測定法の開発が進み、マウス血液を用いた基礎データの取得が完了した。

今後の研究の推進方策

遺伝子欠損マウスの準備が整ったため、今後は主に本マウスを用いた実験に取り組む。遺伝子発現解析、培養系の解析、モデル動物の解析など全般を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

上述したように遺伝子欠損マウスの繁殖に時間を要したため、初年度に予定していた実験が一部持ち越しとなったためである。準備状況は整ったので、次年度以降に持ち越した実験を進める予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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