本研究ではマルチプレックス空間解析システム(PhenoCycler)を用いて、T細胞リンパ腫の腫瘍性T細胞のサブタイプと腫瘍微小環境細胞を同定し、腫瘍免疫関連蛋白の発現を評価する。それらの位置情報を抽出し、細胞および蛋白の位置関係や臨床病理学的特徴との関連を統計学的に検討することにより、T細胞リンパ腫の層別化および腫瘍周囲環境のバイオマーカーを抽出することを目的としている。 具体的にはT細胞リンパ腫において腫瘍性T細胞のサブタイプおよび腫瘍微小環境細胞と腫瘍免疫関連蛋白の同定を行い、それぞれの発現や位置関係が臨床病理学的特徴にどのように関連しているかどうかを検討し、症例の層別化を行う予定である。 本研究を遂行するにあたり、大きなポイントとなるのは免疫染色の条件設定であるが、本年度は施行予定の大部分の抗体に対して条件設定を行い、おおむね完了している。
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