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2023 年度 実施状況報告書

凝固第Ⅴ因子改変体を用いた新たなプロテインSおよびプロテインC活性検査法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K06900
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

丸山 慶子  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 上級研究員 (30712624)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード血栓性素因 / プロテインS / プロテインC
研究実績の概要

先天性血栓性素因として、プロテインC(PC)およびプロテインS(PS)の欠損症がある。活性化PC(APC)は、PSを補酵素として、活性化凝固第V因子(FVa)および活性化凝固第Ⅷ因子を不活化し、凝固反応を阻止する。先天性血栓性素因のスクリーニング検査として、これらの抗原量および活性の測定が重要である。現在行われているPSおよびPC活性測定法は、凝固時間法もしくはトロンビンやAPCで分解される合成基質を用いた方法であるが、これまでに私達は活性測定に適したFV改変体を作製し、APC/PSによるFV改変体の切断を定量し活性を算出する方法を構築した。そこで本研究では、多数の臨床検体を測定し、FV改変体を用いる測定法の有用性評価と改善を目的とする研究を行う。今年度は、所属施設のバイオバンクが保有している臨床検体のPS活性測定を、凝固時間法およびFV改変体を用いる測定法で実施し、比較検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、PS活性測定系については、バイオバンクの臨床検体を凝固時間法および新測定法で測定し、新測定法での値と凝固時間法での値の相関や測定値が乖離する検体を分析することができた。一方、PC活性測定系については検体の測定は実施できなかったが、準備は進めており、当初の計画通りにおおむね進めることができている。

今後の研究の推進方策

今後、PC活性測定系に関して臨床検体を用いた検討を開始する予定である。また、直接経口抗凝固薬(DOAC)が測定値に与える影響について検討する予定である。さらに、APC切断で新たに露出するR306末端領域を認識する抗体(ナノボディ)の作製を開始したいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

今年度は、計画当初に想定していた検体数よりも少ない検体数での解析になったため、想定より試薬の購入量が少なくなり未使用額が生じた。次年度は、今年度実施できなかったPC活性測定系の検討を開始する予定であるため、その試薬類の購入にあてる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [学会発表] プロテインS遺伝子のイントロン1にある転写調節領域による発現調節2023

    • 著者名/発表者名
      丸山慶子、小亀浩市
    • 学会等名
      第45回日本血栓止血学会学術集会
  • [産業財産権] 活性化血液凝固第V因子の改変体ポリペプチド及びそれを用いる血液凝固制御因子の活性測定方法2023

    • 発明者名
      小亀浩市、丸山慶子
    • 権利者名
      国立研究開発法人国立循環器病研究センター
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2023-116211

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公開日: 2024-12-25  

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