研究課題/領域番号 |
23K06913
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
小浜 祐行 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 臨床検査技師 (50837276)
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研究分担者 |
山口 宗一 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (20325814)
古城 剛 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 臨床検査技師 (30837282)
橋口 照人 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (70250917)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | MLCK / 血小板 / 血小板機能異常症 |
研究実績の概要 |
診断に至らない原因不明の出血傾向を呈する血小板機能異常症の症例において、同一家系内におけるエクソーム解析を行った結果、責任遺伝子としてMLCKを発見した。 本症例が止血異常を呈した事から、①MLCKは、形態変化後に開始される血小板活性化経路を調節すること、②形態変化後の血小板活性化開始を促すシグナルには、(micro)miRNAが関与することの2つの仮説を立てた。これら2つの仮説を解明することを研究目的とし、仮説①の解明に向けて検証を行った。 まず、作製したMLCK変異遺伝子およびMLCK野生型遺伝子プラスミドベクターをヒト胎児腎細胞(HEK293)へ遺伝子導入した。次に、A23187 (Ca2+)にてそれぞれを10分間刺激後、MLCKおよびMLCのリン酸化発現レベルをウエスタンブロット法にて確認した。 その結果、MLCK変異遺伝子を高発現させ、A23187 (Ca2+)にて10分間刺激させた場合におけるMLCKおよびMLCのリン酸化発現レベルは共に消失していた。(本結果は、再現性が求められる為、繰り返して検証を行う予定である) 今回の結果より、MLCKの遺伝子変異は、MLCKのタンパク質合成に何らかの影響を及ぼしている可能性が考えられた。従って、MLCKの不十分なタンパク質合成は、下流のシグナル伝達に影響を与えるかどうかをHEK293細胞およびMeg01細胞の両方において今後検証する予定である。これらの検証が順調に進めば、MLCKと相互関係があるかの検証として、mRNAの網羅的解析を行い、関連が疑われた分子の発現量をELISAで測定、各々のリン酸化をウエスタンブロットで解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
仮説①の検証において行ったin vitroでの実験系の確立に時間を要した。 接着系細胞であるHEK293細胞への遺伝子導入の実験系は確立できたが、浮遊系細胞であるMeg01細胞への遺伝子導入の実験系は導入効率低下の問題が生じた為、時間を要した。 今後、確立した実験系を通して細胞の形態学的変化も確認していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今回の検証から、MLCKの遺伝子変異は、MLCKのタンパク合成に何らかの影響を及ぼしている可能性が考えられた。よって、まずMLCK mRNAの発現レベルを確認する予定である。次に、作製したMLCK変異遺伝子およびMLCK野生型遺伝子プラスミドベクター導入後の細胞において、形態学的変化が生じたかを各免疫細胞染色法を用いて確認する予定である。 そして、MLCKとmiRNAに相互関係があるかの検証として、mRNAの網羅的解析を行い、関連が疑われた分子の発現量をELISAで測定、各々のリン酸化をウエスタンブロットで解析する予定である。 更に、MLCK遺伝子変異と止血異常症の因果関係を解明する為に、まずマウス骨髄から巨核球細胞を採取し、MLCK変異遺伝子をレンチウイルスにて導入し、骨髄へ移植する一連の系を確立する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
検査技師としての業務が増大し、研究が不能であった月があった為、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、当初から計画している実験に使用する試薬等の物品費として、計画的に使用する予定である
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