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2023 年度 実施状況報告書

インフラマソームを中心とした末梢炎症がうつ病を引き起こす機序解明と治療戦略の模索

研究課題

研究課題/領域番号 23K06999
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

山西 恭輔  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50626786)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードインターロイキン18 / うつ病 / ストレス / 末梢炎症 / 脳内炎症
研究実績の概要

2023年度は行動実験を中心に行った。野生型マウス、IL18欠損マウスにてオープンフィールド試験や強制水泳試験、尾懸垂試験、スクロース摂取試験などで行動試験を行い、LPS投与による末梢炎症誘導のうつ病様行動変化を観察した。行動観察のタイミングとしてはLPS投与後24時間、14日後、28日後の3点である。現在、実験は終了しているが、行動結果を解析段階にあり、公表できる段階ではない。
加えて、上記LPS投与モデルでの脳の様々な部位の採材を行った。RNA-Seq、RT-qPCR, Westeb blottingなど遺伝子解析に加え、脳内炎症の評価のための免疫染色を行っている。具体的には脳内ミクログリアのマーカーや活性型ミクログリアのマーカー、中枢神経細胞の神経再生に関するマーカーなどで染色を行っている。実験は予定通り進行しており、現在、海馬を中心に解析を行っている段階であり、実験は進行中である。
細胞の実験については、マウスのミクログリア細胞株を使用して、LPSによる反応やIL-18付与による反応を観察している。それらを同時投与、または事前投与にて炎症の程度がどの程度変化するかを観察する。細胞の生存率、NOや炎症性サイトカインなどの測定を行っており、現在解析が進行している段階である。
それらの結果を踏まえ、マウスの初代培養細胞を用いて得られた結果の再現性を確認する実験を計画している段階である。いずれにしても研究計画に記載の予定通り研究は進行している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

上記に記載の通り、研究は予定通り順調に進行している。

今後の研究の推進方策

引き続き、計画調書に記載の通り、2024年度は細胞実験としては脳内免疫担当細胞であるミクログリアが炎症によって中枢神経細胞にどのような影響を与えるかを観察する実験を行う。具体的にはミクログリア細胞株と中枢神経細胞株をCo-Cultureし、そこにLPSやIL18を加えて、中枢神経細胞の生存率や死亡率などを観察し、細胞障害性の程度を観察する。
動物実験としては、引き続き行動解析を進めるとともに、機序解明のため、脳内の海馬やミクログリアを中心に機能解析を継続する。

次年度使用額が生じた理由

2023年度は動物実験にかかる費用や消耗品の費用などを既に所持していたストックより使用した為、使用費用が少なかった。また研究支援者からのサポートもあり、支出を当初の計画より少なく済ませる形となった。
2024年度に動物実験維持費、系統維持費、消耗品や学会発表、RNA-Seqなどの外部委託費などを使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Molecular Mechanisms of IL18 in Disease2023

    • 著者名/発表者名
      Yamanishi Kyosuke、Hata Masaki、Gamachi Naomi、Watanabe Yuko、Yamanishi Chiaki、Okamura Haruki、Matsunaga Hisato
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 24 ページ: 17170~17170

    • DOI

      10.3390/ijms242417170

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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