研究課題/領域番号 |
23K07068
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
石田 大 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (20400484)
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研究分担者 |
土井 章男 岩手県立大学, その他部局等, 特命教授 (60271839)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 機械学習 / 冠動脈石灰化 / 光干渉断層法 |
研究実績の概要 |
冠動脈に対するOCTイメージングの画像を用い、冠動脈石灰化の自動診断が可能となるアルゴリズムを開発することが今回の研究の目的である。以前の科学研究費助成事業(基盤研究(C)20K08142:光干渉断層法イメージングを応用した新しい冠動脈石灰化モデルの作成と治療機器の開発)の際に使用した画像データを用いることで研究の準備期間の短縮を図った。アルゴリズムの教師データを作成するべく、令和5年度は研究者及び研究助手がOCT画像内の冠動脈石灰化領域の全てをトレースする作業を行い、概ね順調に進んだ。並行して、この分野の最新の知見を国際学会(TCT2023)や日本循環器学会総会で収集した。 以前の科学研究費助成事業(基盤研究(C)20K08142)の際に冠動脈石灰化の診断アルゴリズムに関する試作ソフトが完成しており(Oikawa R, Doi A, Ishida M, Chakraborty B. Automatic detection and visualization system for coronary artery calcification using optical frequency domain imaging. Artificial Life and Robotics. 2023:1-11.)、今回の教師データを用いて前述の診断アルゴリズムの精度を高めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は研究全体を通して最も時間を要する教師データの作成に費やしたが、予想より早い進捗で(令和5年度内に)終了する事ができた。これから予定している診断アルゴリズム作成に関してもいくつかのハードルが予想されるが、概ね順調な進捗状況と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は教師データとなる画像を用い、既に試作している石灰化診断のアルゴリズムをより精度の良いものに改良していく予定である。そしてある程度実用化の目処が立った段階でその診断能の評価を行い、学会等で公表していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究助手に冠動脈石灰化領域のトレースを依頼していたが、当初予定よりも早く完了したため、人件費が低く抑えられた。一方、情報収集目的に出席した海外の学会渡航費は円安の影響で予想よりも高くなったため、一部繰り越して研究費を使用した。昨今の旅費や宿泊費高騰もあるため、それらの収支を合計した残額については令和6年度に予定されている研究成果発表の費用などに充てる予定である。
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