研究課題/領域番号 |
23K07218
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
高木 治行 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30378377)
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研究分担者 |
平田 豊 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10441247)
山門 亨一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20263022)
児玉 大志 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (20422834)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ラジオ波凝固治療 / 免疫逃避機構 / PD-L1 / アテゾリズマブ |
研究実績の概要 |
今年度は、マウス皮下腫瘍モデルの作製およびラジオ波凝固治療を行い、免疫逃避に関わる因子の発現を検討した。その結果、RFA後の組織では、PD-L1が過剰に発言していることが分かった。次に、マウス皮下腫瘍モデル(左右の側腹部に皮下腫瘍を移植)を、①コントロール群、②RFA単独治療群、③抗PD-L1抗体投与群、④RFA+抗PD-L1抗体投与群の4群に分けて、FA単独治療群とRFA+抗PD-L1抗体投与群では左側の皮下腫瘍に対してRFAを行った。その後、無治療の右側の腫瘍のサイズを経時的に測定し、腫瘍の増大速度を比較した。2週間後にマウスを安楽死させ、肺を摘出し、肺転移数を測定した。 結果、RFA+抗PD-L1抗体投与群では、他群と比較して対側皮下腫瘍の増大速度が緩徐であった。また、コントロール群と比べてRFA+抗PD-L1抗体投与群では、肺転移数が有意に少なかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス皮下腫瘍モデルの作製、モデルに対するRFAや免疫チェックポイント阻害剤の投与等、予定していた実験は順調に進行している。また、RFA+抗PD-L1抗体投与群では、他群と比較して対側皮下腫瘍の増大速度が緩徐であり、コントロール群と比べて有意に肺転移が少ないという有望な結果が得られた。よって、本研究は『おおむね順調に進展している』と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、RFAの条件や使用する免疫チェックポイント阻害剤等の種類や容量を最適化し、RFAと免疫チェックポイント阻害薬の相乗効果が出やすい治療条件を模索する。また、摘出した腫瘍サンプルを用いた網羅的トランスクリプトーム解析を行い、PD-L1以外の標的分子がないか模索する。
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