研究課題/領域番号 |
23K07223
|
研究機関 | 地方独立行政法人長野県立病院機構 長野県立こども病院(生命科学研究センター) |
研究代表者 |
長崎 啓祐 地方独立行政法人長野県立病院機構 長野県立こども病院(生命科学研究センター), 生命科学研究センター, 主任研究員(生命科学研究センター長) (70419315)
|
研究分担者 |
柴田 奈央 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (00984428)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 新生児マススクリーニング / 中枢性甲状腺機能低下症 |
研究実績の概要 |
中枢性甲状腺機能低下症(以下中枢性CH)はTSH値が上昇しないために、現行の新生児スクリーニングでは発見されないが、一部の自治体で実施されているTSH・遊離T4(FT4) 同時スクリーニングにおいて、新生児期に中枢性CHが発見されている。FT4スクリ-ニングを実施していない自治体での中枢性CHの実態は明らかになっておらず、FT4スクリ-ニングの有用性が不明である。本研究の目的は、T4スクリーニングで早期診断・治療を行っている中枢性CHと本研究によりスクリ-ニング以後に診断された中枢性CHの発育・発達状況を比較検討し、T4スクリ-ニングの有用性を明らかにすることである。2013年4月から2016年3月に在胎週数37週以降に新潟県でNBSを行い、濾紙保存をしているおよそ45,000検体を対象としていたが、(遊離)T4測定キットが値上がりし、目標の検体数の解析が難しいことが判明した。 2013年4月から2014年3月出生分の保存濾紙を匿名化し、検査施設公益財団法人 東京都予防医学協会 小児スクリーニング科に送付し、濾紙血T4値を測定した。 初年度は、予算の関係で11,485件の測定を完了している。予算の範囲で、ろ紙血T4測定を行い、中枢性CH疑い例を抽出し、精査をすすめる予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
残存ろ紙を用いたT4測定は概ね順調に検査をおこなっている。しかし、獲得できた予算が少ないこと、T4キット購入の値上がりにより、当初計画していた件数の検査ができない見込みである。
|
今後の研究の推進方策 |
2013年度分の検体について、今年度で測定終了する見込みである。可能な範囲で予算獲得を行い、残りの検体の検査をすすめる予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
濾紙血T4測定をするためのキットとおよび消耗品を購入するための残高がないため、次年度の予算と合算して物品を購入予定である。
|