研究課題/領域番号 |
23K07232
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
嶋田 明 自治医科大学, 医学部, 教授 (70391836)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | AML / MRC / クローン多様性 / 次世代シーケンス解析 / シングルセル解析 / コロニーアッセイ |
研究実績の概要 |
小児AMLでも骨髄異形成症候群(Myelodysplastic syndrome; MDS)に関連した変化を有するAML (AML with MDS-related changes; AML-MRC)が約2割を占めることが明らかとなり、AML-MRCはその他のde novo AMLと比べても予後不良で、小児のde novo AMLでは稀なTET2, ASXL1などのepigenomeに関与する遺伝子変異がみつかり、背景となる遺伝子変異も異なっていることが予想されるが、完全には明らかとなっていない。特にAML-MRCは再発などの予後不良に関与していると考えられる、複数の白血病幹細胞(LSC)クローンが存在していることが予測され、これらを個別に解析することが重要と考えた。このためsingle cell由来のNGS解析で、小児AML-MRCのクローン多様性や再発時のクローン進化を詳細に検討し、de novo AMLとの違いを明らかとすることを企画した。 現在JPLSG AML05の残りの検体で網羅的なメチル化解析を行っている。また成育医療センターに保管されている、AML05検体の残りの生検体はかなり限られているようなので、今後各医療機関に保管されているAML05登録されているAML-MRC検体を頂いて、シングルセル解析を進める予定である。シングルセル解析については、現在行われている方法の他に、メチルセルロース培地でコロニーを形成するLSCの多様性が問題となるため、現在細胞株でこれをアッセイする新しい系の確立を試みている。臨床検体を使用するにあたって、これらの研究に関する本学の倫理審査書類を準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
成育医療センターに保管されている、AML05検体の残りの生検体はかなり限られているようなので、今後各医療機関に保管されているAML05登録されているAML-MRC検体を頂いて、シングルセル解析を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
倫理審査が承認されれば、研究協力施設よりAML-MRC検体を頂いて、シングルセル解析を開始する、その際現在行われている方法と、現在開発中のコロニーアッセイ法を応用した方法についても比較する。
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次年度使用額が生じた理由 |
シングルセル解析が進んでいないため、使用を控えた。倫理委員会承認後解析を進めていく予定である。
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