研究課題/領域番号 |
23K07255
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
難波 文彦 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (20643323)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 高濃度酸素性肺傷害 / 高濃度酸素 / 動物モデル / 肺発達 / ノックアウトマウス |
研究実績の概要 |
完全HAPLN1 KO胎仔マウスの表現型を野生型と比較し、HAPLN1 KO胎仔マウスは野生型と比較して、①肺重量低下、②肺水含量低下、③エアスペース減少、④血管周囲コラーゲン量低下、⑤ヒアルロン酸含量増加を示した。これらの表現型により、完全HAPLN1 KO新生仔マウスは生後早期に死亡することが示唆された。 完全HAPLN1 KO新生仔マウスは生後早期に死亡するため、HAPLN1 KOを時間的に制御する条件付きKOマウスを作製した。現在、母獣マウスにドキシサイクリンを投与し、胎児及び新生仔肺組織内で、HAPLN1 がKOされるか、定量PCRで確認中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
HAPLN1 KOを時間的に制御する条件付きKOマウスを作製するまではおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
条件付きHAPLN 1KOマウスを作製後、新生仔マウスに高濃度酸素を72時間暴露する。長期的呼吸器予後も検討する。野生型をコントロールとする。生後1~8週マウスを麻酔下で呼吸機能検査(flexiVent)を施行した後、気管支肺胞洗浄液を採取、両側肺を摘出する。HE染色で病理像の変化を明らかにする。気管支肺胞洗浄液は、FACS(FACSVerse)を利用して、細胞数・分画の測定を行い、サイトカイン、Th1/Th2バランスを測定し、免疫応答の変化を評価する。メサコリンによる気道過敏性も評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
条件付きHAPLN 1KOマウス作製までは順調に来たものの、最適なドキシサイクリン投与方法の条件検討に時間がかかってしまい、HAPLN1の遺伝子発現確認のための定量PCRが次年度に持ち越しとなったため。次年度はドキシサイクリン投与方法を確立し、時間的にHAPLN1遺伝子発現がノックアウトされたか定量PCRで確認する計画である。
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