研究課題/領域番号 |
23K07260
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝太 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90402081)
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研究分担者 |
若山 怜 愛知医科大学, 医学部, 助教 (10878341)
成定 明彦 愛知医科大学, 医学部, 研究員 (20800965)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 疫学 / Real World Data / 母子保健 / DOHaD説 |
研究実績の概要 |
2023年度は、研究分担者、研究協力者と、株式会社JMDCとは「Big Data for Children」プロジェクトに沿って、どのようなリサーチクエスチョンに関する分析を行うか、臨床経験や文献に基づき、議論を行った。 その結果、まず、児の喘息や食物アレルギーなどのアレルギー疾患について、年齢に関する記述疫学を実施することとなった。次に、産婦人科領域に関しては、妊娠高血圧症候群と児の発育・発達、月経困難症をきたす婦人科疾患と早産の各テーマについて分析することとなった。さらに、児の動脈管開存症と関連する母親の疾患を探索するために、絨毛膜羊膜炎や妊娠高血圧症候群との関連を検討する予定である。また、児の生活習慣病に関連するテーマとしては、児の2型糖尿病発症をアウトカムとして、両親の2型糖尿病、生活習慣との関連を探索的に検討することとなった。児のアレルギー疾患については、前述の記述疫学に加え、これらをアウトカムとして、両親のアレルギー疾患や喫煙などの生活習慣との関連を探索していく予定である。これらについては、データハンドリングと、解析プログラム作成について、当講座の研究員(データサイエンティスト)をメンバーに加え、2024年度から分析を進めていく予定である。 2024年度は、さらに、自治体の保健師などから情報収集を行い、これらReal World Dataを用いて記述することで、地域の母子保健事業に役立つ疾患などについて探索する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Real World Dataは、1人1行ではなく、1人複数行というデータ構造となっており、データ解析に必要なデータ抽出のみでも、そのプログラム作成にかなりの時間を要する。そのため、これらのデータハンドリング、統計解析プログラム作成を担当するデータサイエンティストを探し、依頼することとなったため、やや進捗が遅れ気味となっている。
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今後の研究の推進方策 |
前述の通り、データハンドリングや統計解析について、プログラム作成を担当するデータサイエンティストと打ち合わせを行い、作業を分担して研究を進めていくため、研究代表者がプログラム作成を一人で実施していたデータ解析に費やす時間が、かなり短縮されることとなる。このように、リサーチクエスチョンの設定から、統計解析、結果の解釈など、分担して実施することで、研究のスピードアップを図る予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
学内業務などにより、本来予定していた学会で発表できないなど、関連する経費を使用することができなかった。次年度は、前述のように解析のスピードアップを図るとともに、プログラム作成に関わる謝金や、解析結果を発表する学会参加に関する経費、さらに、打ち合わせなどで必要なタブレット端末などを購入する費用として使用する予定である。
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