研究課題
自閉スペクトラム症(以下ASD)は社会性やコミュニケーション障害、行動や興味の限局を主徴とする神経発達障害で、異常神経回路を病理学的に同定するのに役立つバイオマーカーは未確立である。個々の神経細胞は、「軸索起始部(Axon Initial Segment: 以下AIS)」という活動依存的に細胞体からの位置や長さが変化する特徴的な構造をもつ。本研究は、ASD脳におけるAIS異常の意義はなにかを明らかにし、 AIS異常を神経回路異常のバイオマーカーとして確立することをめざしている。具体的には、①:投射経路ごとのAIS破壊によってASD様の行動異常が起きるのか明らかにする。②:AIS異常のある神経回路を再活性化したときに、AIS異常や行動異常が改善するのか明らかにする。③:ヒトASD脳標本を用いてAIS異常を認めるか検討する。と言う目的を掲げた。今年度は、②の確立された15q重複ASDモデル動物における、AIS異常のあるmPFCⅤ層の神経細胞を、DREADD法により活性化したときに、AIS異常や、行動異常が改善されることを明らかにすることができた。この成果は、論文にて公表予定である。また、AISにおけるマスターレギュレーターである、Ankyrin-Gを中心とした分子生物学的な構造形成の分子メカニズムについての総説を公表予定である。
2: おおむね順調に進展している
②の実験を完遂することができた。概ね順調に伸展している。
実験計画に添って、①および③の実験を実行していく。
年度末に、島根大学より論文出版費用が補助されたため、
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Biochemical and Biophysical Research Communications
巻: 751 ページ: 151429~151429
10.1016/j.bbrc.2025.151429
メディカルサイエンスダイジェスト
巻: 51(3) ページ: 53-55