今後の研究の推進方策 |
研究計画どおり、正常例、胎盤、臍帯異常例の超音波所見、血液所見、病理所見を集める。 a) 本研究におけるFTV診断のための病理所見を定義:各種臍帯異常があると超音波診断された例と正常例の分娩時に臍帯静脈血を採取し、血液の凝固状態(凝固一般検査、PT3、MMP-9、hs-CRPなどのバイオマーカー等)を比較し、本研究におけるFTVと診断するための基準を作成する。FTVの合併例の、臍帯異常の種類、胎盤・臍帯のマクロ所見、胎盤病理組織所見を明らかにする。これらの所見をFTV検出の病理マーカーとしてその後の検討を行う。 b) FTVの出生前超音波診断に関するコホート研究:臍帯の形態異常を超音波スクリーニングし、FTVに特徴的な病理マーカーを有するかどうかを、精密な超音波断層法、SMIによる出生前診断を行う。臍帯静脈系の鬱滞の程度を評価する胎児心機能、臍帯血流ドプラ評価を行う(ドプラマーカー:E/A, IRT, E/e’, CTAR, FS/EF, CO, MPI, UA-PI, UV, UVFV等)。分娩時に、臍帯静脈血を採血してFTVの有無を診断し、その検出に有用なSMIによる病理マーカー、ドプラマーカーを明らかにする。
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