研究課題/領域番号 |
23K07358
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
田中 守 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (80617861)
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研究分担者 |
佐々木 槙子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (00961541)
片岡 洋望 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40381785)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | Photodynamic Therapy / フェロトーシス(ferroptosis) / 活性酸素種 |
研究実績の概要 |
光線力学的療法(Photodynamic Therapy, PDT)は、光感受性物質(photosensitizer, PS)が集積した腫瘍組織にレーザー光を照射し腫瘍細胞を選択的に破壊する低侵襲な治療法である。近年、細胞死の新しいメカニズムとして「フェロトーシス(ferroptosis)」と呼ばれる細胞内の鉄に依存した細胞死が注目されている。 放射線治療(radiation therapy, RT)の分野では、フェロトーシス誘導剤が細胞質での脂質過酸化に対する放射線の作用を増強することで、放射線増感剤として働くことが報告されている。PDTは活性酸素種(reactive oxygen species, ROS)の産生がRTよりも強いことが予想され、フェロトーシス誘導剤の併用療法の相乗効果がおおいに期待出来る。 本研究ではPDTとフェロトーシス誘導剤の併用療法の相乗効果の基礎的なメカニズムをROSの産生や腫瘍内環境の変化を中心に解明し、今後の課題であるPDTに対する抵抗性・耐性を克服するための治療戦略の確立を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は予定通り、①PDTとフェロトーシス誘導物質の併用療法の殺細胞メカニズムの解析と②PDTによるフェロトーシスおけるROS発現さらに脂質過酸化の評価を施行することができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はフェロトーシス関連遺伝子のノックアウト細胞による検討を予定しており、まずはノックアウト細胞の作製に取り掛かる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度のPDTとフェロトーシス誘導物質の併用療法の殺細胞メカニズムの解析とPDTによるフェロトーシスおけるROS発現さらに脂質過酸化の評価
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