研究実績の概要 |
1. メスC57BL/6マウスの肝臓から精製したS-100抗原タンパク(2.5mg/200μL)とcomplete Freund’s adjuvant(CFA, 200μL)をメスC57BL/6マウスに1回/週(day0, day7)に皮下投与し, 投与4週間後に慢性肝炎を発症しAIHマウスモデルとなる.2. ヒト間葉系幹細胞(PromoCell,Heidelberg, Germany)にmiR-557mimicをトランスへクションし, 培養上清のエクソソームを回収率の高い抽出キット(exoRNeasy Serum Plasma Kits :QIAGEN)を用いて抽出し,miR-557が豊富な間葉系幹細胞由来エクソソームを作成する.3. マウス骨髄由来のマクロファージをmiR-557含有エクソソームと共培養し, 48時間後にマクロファージを採取し,炎症性または抗炎症性サイトカイン, ケモカインのmRNA発現を評価する. 4.以下の2つのグループに分けて,AIHマウスモデルから肝臓を摘出して, 肝炎発症や重症化, 軽減の有無を確認する. また,血清中のALTやIgG,抗核抗体をELISAで測定する. (a)AIHマウスモデル群, (b)AIHマウスモデルのmiR-557を含有するエクソソーム投与群. 5. エクソソームがAIHマウスモデルの肝臓に及ぼす影響を確認するために, AIHマウスモデルに(a)miR-557含有のエクソソーム(5μg)投与48時間後に肝臓を採取し, 肝臓の免疫細胞(特にマクロファージやTfh細胞)のシングルセル遺伝子発現解析を行う. さらにGO解析を行なって機能評価を行う.
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