研究課題/領域番号 |
23K07579
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
阿部 弘太郎 九州大学, 大学病院, 講師 (20588107)
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研究分担者 |
松島 将士 九州大学, 医学研究院, 助教 (80552869)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 肺高血圧症 / 炎症 / ミトコンドリア |
研究実績の概要 |
本研究では、肺高血圧症疾患モデルの病態進展におけるミトコンドリアDNA(mtDNA)増加と、mtDNAをリガンドとする非TLR9経路であるZBP1を介した無菌性炎症の分子機序について検証する。また、ZBP1ノックアウトマウスやヒト肺高血圧症培養平滑筋細胞を用いて、ZBP1阻害による難治性肺高血圧症の治療効果とその下流の分子機序を明らかにする。 今年度は、肺高血圧症疾患モデルの病態進展における血漿および組織中のmtDNA増加と、mtDNAをリガンドとする非TLR9経路であるZBP1を介した無菌性炎症の分子機序について検証した。モノクロタリン誘発性肺高血圧症の血中における経時的なmtDNAマーカー(ATP3, COX4, ND17)を経時的に解析し、肺高血圧症の進展に伴って増加していることを確認した。また、低酸素マウスモデルの肺組織におけるZBP1タンパクの上昇も確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画書通り
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今後の研究の推進方策 |
今後は、ZBP1発現の分布および活性化、サイトカイン(IL6, TNFα, IL-1β)、NFκB発現、病理組織の炎症細胞浸潤を解析する。ZBP1の下流シグナルであるTBK1やIRF3等の発現定量を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初は新規でモデル動物を作成しミトコンドリアDNAを測定予定であったが、当科に保存された肺高血圧症サンプルライブラリーを使用することで動物飼育にかかる費用が当初の予定よりも抑制された。次年度からは動物モデルを作製するため予定通りの使用額となる。
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