研究課題/領域番号 |
23K07625
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
二見 真史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (50975191)
|
研究分担者 |
武田 吉人 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40452388)
井上 義一 独立行政法人国立病院機構近畿中央呼吸器センター, 臨床研究センター, 客員研究員 (90240895)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 自己免疫性肺胞蛋白症 / 病原性抗体 / 抗GM-CSF抗体 / シングルセルレパトア解析 |
研究実績の概要 |
自己免疫性肺胞蛋白症の患者から採取した血液中に含まれる、GM-CSF反応性B細胞から、抗GM-CSFモノクローナル抗体をクローニングし、抗体作成を行った。その抗体のGM-CSFとの結合力(Affinity)やエピトープを評価した。レパトア情報をもとに、今まで評価できていなかった、経時的なサンプルのうち重要と思われる抗体の評価を2023年度には行った。自己免疫性肺胞蛋白症は、希少疾患であるがゆえ、フォローアップしている経時的なサンプルの取得が困難であるが、本研究ではそのようなサンプルの取得も一部の患者から行うことが可能であった。 また、マウスモデルの確立を目指し、ヒト由来の幹細胞をマウスに移植し、定着することを確認した。定着したマウスに対して、患者由来のGM-CSF抗体を投与を継続し、血中のバイオマーカーを評価しながら、病原性の出現時期を判断し、最終的に肺胞洗浄を行うことによって、GM-CSF抗体のin vivoでの病原性の評価を行った。肺胞洗浄液中に含まれる蛋白濃度を評価するとともに、病理組織学的な評価も行って、病原性を評価した。 本研究の途中経過(in vitroでの病原性の評価やクライオ電顕によるエピトープマッピング)については、2023年4月に開催された、日本呼吸器学会学術講演会において、研究成果の報告を行い、自己免疫性肺胞蛋白症に関する国内の研究者とディスカッションを行い、考察を深めた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究においては、in vivoのマウスモデルの構築についても予定通り進めることができており、概ね順調に進んでいると考える。
|
今後の研究の推進方策 |
in vivoのデータの整理を行い、現時点での経過について論文での報告を行うことを念頭に準備を進めていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
初年度において、支出は学会参加費およびヒト幹細胞の購入費用、マウスの維持管理費用であった。 次年度においては、研究の消耗品購入費用及び論文作成や投稿費用なども含めて、支出を予定している。
|