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2023 年度 実施状況報告書

メガリンを介する薬剤性腎障害治療戦略及び尿細管障害の新規検査法開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K07714
研究機関新潟大学

研究代表者

青木 信将  新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (60646933)

研究分担者 斎藤 亮彦  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任教授 (80293207)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワードメガリン / シラスタチン / バンコマイシン / レムデシビル / 薬剤性腎障害
研究実績の概要

薬剤性腎障害は、腎臓分野に限らず、感染症治療、抗腫瘍療法など幅広い分野での問題となっている。申請者らはメガリンを介する腎障害発症機序を解明し、メガリン拮抗薬シラスタチン(CS)を同定、バンコマイシン(VCM)、コリスチン(COL)、シスプラチン(CDDP)による腎障害の軽減を報告した。本研究では、CSの腎障害軽減効果を確認する臨床研究を行う。さらにコンパニオン診断法として尿中メガリンの薬剤性腎障害および尿細管障害での有用性評価を行う。
当該年度においては、実臨床におけるCS併用療法の効果と有害事象について、VCM使用患者を後方視的に解析し、IPM/CS併用者とそれ以外のカルバペネム系薬併用者で腎障害抑制効果を確認している。CS併用例での腎障害発生率の減少がみて取れるが、現在併用薬や、併存疾患、その他の腎障害リスクファクターなど多変量解析を進めている。また新型コロナウイルス感染症患者において問題となるレムデシビル投与時の腎機能障害について症例集積を開始している。腎障害の発症や、腎機能障害時のレムデシビル投与の影響などを、メガリンを起点とした尿細管障害を解析する。
CSはドラッグリポジショニングの適用例と考えられ、早期の臨床応用が期待される。本研究で得られる薬剤特性に関する知見により、臨床応用を見据えた臨床試験への展開を検討中である。尿中メガリンによる新規検査法とあわせ、新たな腎機能温存戦略につなげる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルスが5類へ移行されたことや医療情勢の変化により、COVID-19についての症例集積はやや遅れているが、バンコマイシンでの検討は順調に進捗している。

今後の研究の推進方策

バンコマイシン腎障害についてのシラスタチンによる実臨床での腎保護作用について更なる検討を加え報告を行う。また、メガリンリガンドと考えられるアンホテリシンBなどの腎障害起因薬についても、メガリンリガンドであることの探索、実臨床データによる予備的検討を行う。メガリンリガンドの可能性について、COVID-19治療薬であるレムデシビルについても検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス5類移行に伴う研究進捗の遅れにより次年度使用額が生じました。本年度以降での研究推進、試薬の購入により使用する予定です。

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公開日: 2024-12-25  

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