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2023 年度 実施状況報告書

核酸医薬品(DNAアプタマー)による糖尿病性腎症の新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K07732
研究機関福井県立大学

研究代表者

松井 孝憲  福井県立大学, 生物資源学部, 准教授 (10425233)

研究分担者 東元 祐一郎  久留米大学, 医学部, 教授 (40352124)
外川内 亜美  久留米大学, 医学部, 研究補助員 (60809177)
古賀 義法  久留米大学, 医学部, 助教 (70569433)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード糖尿病腎症 / アプタマー
研究実績の概要

本年度はMG-H1またはアルグピリミジン(APN)に結合するアプタマーの作製をSELEX(試験管内進化法)によりおこなった。樹脂にMG-H1またはAPNを固定後、ランダム配列のオリゴDNAライブラリから、MG-H1またはAPNに結合した画分を得た。樹脂から溶出したオリゴDNA (約100個)を、Mg2+とDMSO存在下の変異誘発条件でPCRをおこなった。PCRの際に、ヌクレオチドのアデニンとチミンはDNase耐性を有するホスホロチオエート型ヌクレオチドを用いた。再度MG-H1またはAPN固定樹脂に結合する画分を得た。固定樹脂に結合ー溶出ーPCRのサイクルをMG-H1およびAPNのそれぞれで7-10サイクルおこない、最終的に80-100個のオリゴDNAを得た。この中からRAGEとMG-H1またはAPNとの結合を阻害するものを、RAGEを固相化したELISA法により絞り込んだが、いずれも阻害効果は約10-15%程度にとどまった。また、阻害効果を示したオリゴDNAの数も3-7個程度と少なかった。そこで、オリゴDNAの作製条件について、PCR条件の検討をおこない、再度セレクションを実施した。樹脂にMG-H1あるいはAPNを固定化する際のリンカー試薬の変更も検討をおこなった。最終的に、MG-H1またはAPNとRAGEとの結合阻害を20-40%程度阻害したオリゴDNAをそれぞれ10個前後得た。現在、培養腎メサンギウム細胞を用い、MG-H1またはAPNによる酸化ストレス産生や細胞増殖に対する各オリゴDNA候補を用いた抑制効果について解析をおこなっている。また、MG-H1、APN刺激時の炎症反応に関わる遺伝子発現と酸化ストレスに関わる酵素遺伝子についてもリアルタイムPCR法による検討をおこなっている。

現在までの達成度
現在までの達成度

3: やや遅れている

理由

MG-H1およびAPNとRAGEの結合を阻害するアプタマーの候補数が少なく、阻害効果も低かったため、作成方法の再検討により遅れが生じた。最終的には十分と思われる効果のアプタマーが得られた。また、培養細胞を用いたアプタマーの効果の確認は実施中であるため、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

培養細胞を用いたin vitroにおけるアプタマーによるMG-H1またはAPNの阻害効果の検討を、本年度に得られた候補アプタマーを用いて引き続きおこなう。In vitroにおける阻害効果が確認できない場合には、候補アプタマーの再取得を速やかに実施する。

次年度使用額が生じた理由

アプタマーの作製に関して再検討が必要となり遅れが生じた結果、その後の培養細胞を用いた解析を予定通り完了できず、計画の途中までしか実施できなかったため。次年度使用額は、途中まで実施した培養細胞による実験に必要な細胞、培地とリアルタイムPCR用試薬等の物品購入費として使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)

  • [雑誌論文] Computational Screening and Experimental Validation of Inhibitor Targeting the Complex Formation of Grb14 and Insulin Receptor2023

    • 著者名/発表者名
      Ochi Yosuke、Matsui Takanori、Inoue Keitaro、Monobe Kohei、Sakamoto Hiroshi、Aoki Shunsuke、Taira Junichi
    • 雑誌名

      Molecules

      巻: 29 ページ: 198~198

    • DOI

      10.3390/molecules29010198

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Subcutaneous Infusion of DNA-Aptamer Raised against Advanced Glycation End Products Prevents Loss of Skeletal Muscle Mass and Strength in Accelerated-Aging Mice2023

    • 著者名/発表者名
      Mori Yusaku、Ohara Makoto、Terasaki Michishige、Osaka Naoya、Yashima Hironori、Saito Tomomi、Otoyama-Kataoka Yurie、Omachi Takemasa、Higashimoto Yuichiro、Matsui Takanori、Fukui Tomoyasu、Yamagishi Sho-ichi
    • 雑誌名

      Biomedicines

      巻: 11 ページ: 3112~3112

    • DOI

      10.3390/biomedicines11123112

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] SMTP-44D Inhibits Atherosclerotic Plaque Formation in Apolipoprotein-E Null Mice Partly by Suppressing the AGEs-RAGE Axis2023

    • 著者名/発表者名
      Terasaki Michishige、Shibata Keita、Mori Yusaku、Saito Tomomi、Matsui Takanori、Ohara Makoto、Fukui Tomoyasu、Hasumi Keiji、Higashimoto Yuichiro、Nobe Koji、Yamagishi Sho-ichi
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 24 ページ: 6505~6505

    • DOI

      10.3390/ijms24076505

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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