研究課題/領域番号 |
23K07903
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤枝 雄一郎 北海道大学, 大学病院, 助教 (70790872)
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研究分担者 |
Tha KhinKhin 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (20451445)
白川 久志 京都大学, 薬学研究科, 准教授 (50402798)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 全身性エリテマトーデス / 慢性炎症 / 慢性疼痛 |
研究実績の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)22例にresting state functional MRI(安静時機能的MRI)を撮像した。また同日に以下の問診票を用いて、痛み、倦怠感を評価した(CFS (Chalder fatigue scale) BFI (Brief Fatigue Inventory) FIQ(Fibromyalgia Impact Questionnaire) PSQI (Pittsburgh Sleep Quality Index) mHAQ(modified Health Assessment Questionnaire) EQ5D(EuroQol 5 Dimension)。Multi-voxel pattern analysis (MVPA、多ボクセルパターン解析)でSLE vs 健常人(HC)で差があるMVPA Pattern 1-5を同定し、それをSeedとして、Seed to voxel解析でPattern 4とleft iLOC(inferior lateral occipital cortex)を中心としたClusterとのfunctional connectivityがCFSと相関することが明らかとなった。痛みの程度・部位と脳機能については有意な関連は認められなかった。 また慢性疼痛モデルを用いて、痛みの評価、脳ミクログリアの活性化を評価する系を確立した。今後、画像検査、血清タンパクを用いた網羅的な解析を組み合わせて、SLEの疼痛に関わる細胞や分子についてさらに検討を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床研究の登録が順調に進んでいる。 マウス研究の予備検討も進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
血液サンプルを網羅的に解析し、ターゲットを絞り、マウス研究で検証をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
【次年度使用が生じた理由】 本研究では、研究分担者である放射線科の Tha Khin Khin が functional MRI の解析を担当している。しかしながら、当初予定していた解析作業の一部が、MRI装置のメンテナンス期間と重なったこと、患者エントリーが予想を下回ったことから今年度中に完了できなかった。そのため、残りの解析作業を次年度に持ち越す必要が生じた。 【次年度使用計画】 前年度に収集した functional MRIデータの前処理 条件ごとのデータ解析とグループ解析 解析結果の統計処理 これらの作業を確実に完了させるため、次年度使用額 100,000 円を Tha Khin Khin の解析業務に充てる予定である。
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